「自然のなかで生きていきたかった」と、須磨さん一家が東京から宮古島へ移住したのは2010年のこと。2人の子供に恵まれ、「子供も自由に遊び回れる畑でありたい」と、初めから農薬や化学肥料を使わずに、野菜づくりを始めました。
「自然の流れに従えば、農薬は必要ないんです」と話す須磨さん。宮古島の気候風土に合った野菜を、ハウスなどにも頼らずに、あくまでも自然の流れに合わせて育てています。もちろんその分、病気や害虫にやられないよう、葉っぱを一枚ずつ確認するなど、手間ひまを惜しみません。
島で長年伝えられてきた「宮古島らっきょう」は虫なども近寄らせない雑草以上の強さを秘めた最強の島野菜。沖縄特有の赤土でさとうきびの絞りカスのみ元肥に鋤きこんだ土で、除草剤、農薬、化成肥料を長年使っていない自然畑で育てています。本土のらっきょうと比べると小振りですが、強い香りと辛み、シャキシャキの食感が大きな特徴です。
生で醤油や味噌などつけて食べる他にも、炒めものやパスタ、スープなどに入れてもホクホクした食感になってとても美味しいです。漬物にしても塩漬けの他、味噌漬け、塩麹、醤油麹漬けなど多彩なバリエーションを楽しめます。緑の葉っぱも薬味として使え、和洋中あらゆる料理に合う万能選手。是非オリジナルな使い方を試してみて欲しいですね。