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かつては“東の横綱”、今や希少米の「ササニシキ」

諸国良品

2019/10/18

「ササニシキ」と聞いて、そういえば最近、見ないなと思った方も多いかもしれません。かつて“西の横綱”コシヒカリに対して、“東の横綱”と呼ばれ、人気を二分してきたササニシキ。実は、1993年の冷害で壊滅状態になって以来、減少の一途をたどり、今や市場の0.5%にまでなくなってしまったのです。そんなササニシキを、昭和63年以来、農薬・化学肥料を用いずに作り続けているのが宮城県石巻市にある「田伝(でんでん)むし」です。

宮城県石巻市。漁業が盛んな沿岸部に対して、内陸部は県内でも有数の穀倉地帯で、ササニシキは日本一の生産量を誇ります。そんな産地においても、栽培が難しいササニシキは段々と敬遠され、コシヒカリ系の「ひとめぼれ」に移行しつつあるといいます。

「甘みが強くもちもちとした食感のコシヒカリ系の品種が好まれる傾向にありますが、ササニシキはほどよい甘さとあっさりとした食感で食べ飽きない味わい。私の細胞のほとんどは、ササニシキで作られていますよ」そう話そうのは、田伝むし代表の木村純さんです。

木村さんの両親が農薬や化学肥料を使わずにササニシキを作り始めたのは1987年のこと。当時、当たり前に使っていた農薬が生態系を壊し、自然の循環を断ち切ることを知ったのがきっかけだったといいます。

農薬を使わずに育てる分、草取りに苦労しながらも、黄金色に輝く稲穂に心から喜びを感じる。そんな両親を見て育った木村さんも農業に夢を抱き、2005年に家業を継ぎました。研究熱心な性格で、今では自然栽培をベースに、「ピロール農法」「生体エネルギー農法」など、自然の力を最大限に生かした農法を次々成功させていっています。

品種改良の過程でもち米の特徴が混ざったコシヒカリに対し、ササニシキは純粋なうるち米。炊き上がりの香りはどこか懐かしく、噛むほどに旨味が出て、おかずの味を引き立てます。木村さんはそんなササニシキを「名脇役な主食」と表します。

「これまでお米を食べると胃もたれするような感じでしたが、ササニシキはあっさりとしていて胃に負担をかけずに美味しく食べられます」そんな声も多く聞かれ、寿司屋からは今も引き合いの強いササニシキ。是非、ご賞味ください。

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生産者紹介

  • 供給者画像:生産者名 田伝むし

    生産者名 田伝むし 詳細

    『子供たちに安心して食べさせられるお米を作ろう。』そんな思いから、土の力と太陽の恵み、稲の生命力を生かし、自然の営みに合わせた無農薬栽培に取り組む米農家。田伝むしには『田んぼから教えられたことをササニシキ作りを通して伝えていきたい』という思いが込められています。子供に安心して食べさせられるお米作りのため農薬・化学肥料を使用しないことを基本とし、お米はササニシキにこだわっています。