お茶の時間を、楽しむ。

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諸国良品

2015/08/17

長崎県のほぼ中央に、山と海に囲まれたお茶の町があります。県内緑茶生産量の6割以上を生産するこの町は、東彼杵(ひがしそのぎ)町。ふりがなを振らなければ読みにくいこの町は、全国的には非常にマイナーですが、『日本茶AWARD2014』で日本茶大賞を受賞するほどの名産地です。この東彼杵町の緑茶(通称「そのぎ茶」)と、緑茶のある暮らしを普及させるため、全国を飛び回る茶商がいます。緑茶のある暮らしとは。その想いを聞いてみたいと思います。

そのぎ茶は、おからや菜種粕などの有機肥料を使用した茶の葉に適した土で栽培されます。製法も煎茶と少し異なり、茶葉を傷めない自然な製法でつくるため、丸く巻いた勾玉状の茶葉が特徴の玉緑茶と呼ばれる緑茶です。

この全国生産割合が4%未満の玉緑茶、形状にも意味があります。勾玉状の茶葉は、急須の中でゆっくりと開くので、ゆっくり抽出された風味は、一煎目だけではなく、二煎目、三煎目と異なる味を楽しむことができます。

「煎茶と玉緑茶のように、緑茶にはたくさんの種類があり、産地でも味が異なります。私は、この違いを感じてもらい、緑茶を楽しんでもらおうと、そのぎ茶を持って全国を回っています」そう話すのは、小林幸男さん。

「緑茶の香り・旨み・水色には、心を癒す不思議な力があります。家の中だけでなく、外でも楽しんで欲しい」急須で緑茶を淹れる。昔は当たり前だったこの時間を、いま暮らしに設けている人はどれだけいるでしょう。

「みなさんには、味わうだけではなく、淹れる楽しみも持ってもらいたい。その日の気分で茶葉を選び、淹れ方を変える。そんな楽しみが広がって欲しい」そんな想いで作られた東彼杵町の緑茶。

簡単に美味しい緑茶が味わえる『うらら茶』、後味の甘みが爽やかな『いこい茶』、低温でじっくり抽出すると驚く甘みの『みちる茶』。森林浴に行った時のような、ホッとする”お茶の時間”をお楽しみください。

生産者紹介

  • 供給者画像:生産者名 長崎緑茶販売有限会社 小林幸男・明子

    生産者名 長崎緑茶販売有限会社 小林幸男・明子 詳細

    県茶業試験場の指導員をやっていた祖父がきっかけで父が1966年に開業。当初は九州全域に卸売りをしていました。そのぎ茶の良さをもっと伝えたいとの想いから物産展やイベントに参加し、小売中心に切り替える。妻と共に全国の百貨店を駆け回ること15年目。各地で得られる新たな出会いや顧客との再会に喜びを感じながら、日々そのぎ茶の魅力をどうしたらもっと伝えていけるか模索しています。