主役は、可児市特産の里芋「土垂れ(どだれ)」。かつて「赤エフ」と呼ばれ、関西方面にまで出荷されていた名産品ですが、生産者の高齢化とともにその姿は徐々に消えていきました。そんな里芋の魅力をもう一度届けたいと、休耕田を活用して栽培に取り組んでいるのが、地域の農家や有志が集まる「さといも塾」です。
さといも塾が育てる里芋は、無農薬・有機質肥料で育てられた自然の恵み。市場に出回らない親芋なども「もったいないからこそ、美味しく使おう」と、熱処理を施しペースト状に加工。そのうまみをぎゅっと練り込んで完成したのが、「かにたろうクッキー」です。製造は地元の銘菓・恵那川上屋が担当。素材の風味を活かし、どこか懐かしい、素朴でチャーミングな味に仕上がっています。
そして、このクッキーには物語があります。
「かにたろう」という名前には、いくつもの意味が込められています。
まず、里芋は親芋から子芋、孫芋と数を増やすことから、古くから子孫繁栄の縁起物とされ、おせち料理などの祝いの場でも親しまれてきました。英語では「TARO」と呼ばれ、日本での「里芋」という名前は、山間地で穫れる「山芋」に対して、集落に近い「里」で育つことから名づけられたと言われています。里芋はもともと、南国の主食にもなるタロイモの一種です。
また、可児市を含む木曽川中流域には、桃太郎伝説にまつわる土地が点在しています。可児市の南部には、桃太郎が鬼退治の旅の途中に立ち寄ったとされる「桃山(ももやま)」や、鬼の住処だったと伝わる「鬼ケ嶽」などがあり、地域の人々の間では今も昔話として語り継がれています。
そんな歴史と風土を背景に、「可児(かに)の桃太郎伝説」と「TARO(たろう)=里芋」をかけ合わせて生まれたキャラクターが、「かにたろう」です。
さらに、セットになっているコンフィチュールにも、可児の豊かな恵みが活かされています。
地域の農と文化を、まるごと味わう「かにたろうクッキー」。
可児らしさがぎゅっと詰まった、誰かに渡したくなるストーリーのあるお菓子です。
地元で栽培された厳選栗を使った「くりミルク」は、栗本来の香りと甘さを大切に、余計なものを加えずまろやかに仕上げた栗のミルクジャム。
また、「はちみつジンジャー」は、可児市の養蜂家「Honey farm Mel」が“本当の蜂蜜の美味しさを届けたい”という思いで採った蜂蜜に、生姜を加えて爽やかな後味に仕上げた一品です。
お菓子からコンフィチュールまで、まるごと可児の素材と物語を楽しめる「かにたろうクッキー」セット。
あなたの大切な人への贈り物に、可児の物語を添えてみませんか?