スタッフのいえ
DIYを重ね、つくり替えられてきた部屋 | こたつにもなる ローテーブル、スチール ユニットシェルフ ほか

2025/12/12
今回は、スチール ユニットシェルフ や こたつにもなるローテーブル をはじめ、「自分らしく大胆につくり替える」暮らしが印象に残る、川野さんを訪ねました。
戸建て住宅/四人と一匹と一羽暮らし
※12月15日(月)より、ネットストアにて全商品の販売を再開しました。詳しくはこちらからご確認ください。

川野さん
無印良品の、とあるお店にて勤務。ヘルス&ビューティーアドバイザーのスタッフ資格を持ち、店頭での接客も行う。
つくり、組み合わせる。スタッキング チェスト

川野さん宅のリビングは、やわらかに陽が差し込む、シャビーシックな雰囲気。
一角にはアンティーク調のチェストや木製の棚が置かれ、鉢植えやドライフラワーが趣を添える。ミッドセンチュリーを感じるインテリアが印象的だ。
この空間の片隅を見ても、使いやすさのみを求めるのではなく、飾りつけや空間づくりを楽しんでいるのが伝わってくる。

味わいのある雑貨の中に自然ととけ込み、佇んでいたのは、スタッキング チェスト。
そして、それを高さぴったりに包んでいた外枠は、川野さんがDIYでつくったものだ。
枠があると、内側いっぱいに収納用品を埋めてしまいそうだが、川野さんはそれを片側だけに寄せ、もう半分はなにも置かずに空白のまま。
その“間”が、いろいろな質感のものが集まる一角を、軽やかにしていた。







川野さんがDIYをはじめたのは、今から十数年前のこと。
もともと家具の組みたては得意だったが、あるとき、自分でもつくれるかも、と思い立った。
そして、やってみたところ、そのおもしろさにすっかり魅了されてしまったのだという。
「住まいづくりは、日々進化。あまりものは増やしたくないのですが、アイテムを追加すると暮らしがうるおう感覚があって。
だから、DIYがやめられないんです」


DIYをはじめたころには、チェストやデスク、ウッドデッキを手掛けたり、天井をのぞく壁すべてを気分に合わせて頻繁に塗り替えたり。
大掛かりなものも多く、家族を驚かせることもしばしばだったとか。
いまは、“自分ひとりで移動できるもの”というしばりを設けて、気ままにDIYを楽しんでいる。



とけ込み、なじむ。ファイルボックス

住まいかたが大きく変わったのは、今ではすっかり家族の一員となった愛犬りく君が、この家へやってきたとき。
床もフローリングから滑らない床材に張り替え、暮らしの設えも自然と低くなった。
川野さんらしい空間づくりの妙は、色の取り入れ方にもある。
「インテリアは全体にトーンをおさえて、色はあまり入れないようにしています。壁も何度も塗り替えましたが、今はグレーが定着しました。
そういう中に、無印良品の収納用品や家具に使われているオフホワイトやホワイトグレー、着色していないポリプロピレンの半透明が、良い意味で主張なく、なじんでくれるんです」







最も好きな無印良品の収納用品を聞くと、川野さんは「ファイルボックス」と即答した。
「丈夫で洗えるし、値段も手頃。そして、いくらでも応用が効くところが好きなんです。いろいろなサイズのファイルボックスを使っているので、模様替えや整理整頓のタイミングで、置き場所を入れ替えることもありますよ」





ちょうど良い、を保つ。 スチール ユニットシェルフ

DIYで漆喰を塗ったというカウンターの奥は、キッチン。
ペンダントライトが下がる先には、やさしいグレーの壁が大きく開け、コーヒーメーカーや、飾り棚へあしらわれた手仕事の器たちが佇んでいる。
リビングを含めた一帯がひろく、すっきりと映るさまはまるで、落ち着いて過ごせるカフェのよう。
そして、ちらりと頭をのぞかせていた、コーヒーメーカーや飾り棚を乗せていた白く細い棚は、無印良品の白いスチールユニットシェルフ。
カウンターに隠れていた奥では、毎日使うキッチン家電や食器、ごみ箱や食品の買い置きなどが、シェルフの内側へ、きちんと収められている。





自称「不要なものはすぐ捨てるタイプ」の川野さん。
使わないものをとっておくことがないから、自然と使うものだけが選び抜かれていった。
「食器類も、スチールユニットシェルフに収まっているものがすべて。眠っているものはないというくらい、どれも日常的に使っています。
ものをあまり増やしたくないので、新しいなにかを買ったら、一度今ある手持ちを見直して、古いものや使用頻度の低いものは手放す。
食器に限らず、家の中の “重量” は、できるだけ増やしたくないんです」


スチールユニットシェルフの下段には、ペダル式 ダストボックス が、ふたつ並んでぴったりと収まっている。
買う前にサイズを調べると、フタを全開にした状態で スチール ユニットシェルフ の高さにちょうど良くはまることがとわかり、迷うことなく購入を決めた。
「無印良品の棚って、中に収まる収納用品やごみ箱などの生活用品とサイズが合うように設計されているのが、すごい。
たまに使いやすさを見直して、棚の高さを変えるのですが、配置をしなおすたびに感動してしまうんです」



DIYなど空間づくりを楽しむ流れで、無印良品の製品が好きになったという川野さんは、お子さんが成長したことをきっかけに、店舗スタッフとしてはたらきはじめた。
現在はヘルス&ビューティーの担当として、お店に立っている。
「スキンケア用品やメイク道具、香りの生活雑貨って、知れば知るほど深くて、勉強のしがいがあります。訪れた方のお悩みを聞くことも少なくないので、コミュニケーションも自ずと濃くなるのですが、それは私にとっても実りある時間」
そういえば、と、ひとつエピソードも教えてくれた。
「先日、子どもに『ママ、無印良品ではたらいてよかったね!』って言われたんですよ。
ふだん、仕事の話はあまりしていないのですが、楽しくはたらいているのが伝わっていたのかな。なんだか、うれしくなりますね」

真ん中に、集う。こたつにもなる ローテーブル

リビングの真ん中には、楕円形の大きなこたつ。
食事するときもくつろぎの時間も、家族みんなが自然と集まる団らんの場だ。
「三年くらい前に、この形が気に入って買いました。家族みんなで鍋や手巻き寿司をするときにも、ちょうど良い大きさですし、好きなように座れるのも良くて。
ふとんを外せば、ちゃぶ台のように使えるのもあり、結局、一年中出しっぱなしで愛用しています」




そんなこたつに座ると窓の外には、植栽とその合間にさまざまなDIYが凝らされた、小さな庭。
川野さんの「好き」が結実した自由な創作の数々は、部屋に収まらず庭にまで凝らされ、低い視線の先で年季を重ねていた。


家族でにぎやかに集い、ときにはひとりで、ほっと安らぐ。
そんなこたつでのあたたかな時間は、視界に入る景色も含めて、川野さんの日々をやさしく受け止める。
これまでも、これからも。
彼女にとって“家”は、四人と一匹と一羽があたたかく暮らす住まいでありながら、思うままに自由に描き続けられる、キャンバスのようなもの、なのかもしれない。


「誰もいない日中にひとり、肩まですっぽりこたつの中に入って、ぬくぬくと過ごすのが好きなんです」
窓の外を眺め、ふと、お気に入りの過ごし方について話しはじめた川野さんは、どこか大胆ないたずらっ子を思わせるような、楽しげな笑顔だ。
「無印良品の『塩せんべい』が大好きなんですが、そんなお気に入りのお菓子とお茶を用意して、ちょっと食べては、うとうとしたりして。
たまには、そんな時間を持つのも、良いですよね」

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