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美髪の専門家に教わる、髪と頭皮のエイジングケア[基本の洗髪(男女)編]
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2026/09/02
(取材・文/オカモトノブコ イラスト/小池ふみ)
美容ジャーナリスト・毛髪診断士指導講師。毛髪科学と皮膚の生理学に基づくヘアケアメソッドを、雑誌やTVなどのメディアで幅広く提案。著書に『いい白髪ケア、やばい白髪ケア』(小学館)など。
シャンプーの基本は頭皮ケア。健康な髪が育つ土台に
シャンプーといえば、「髪を洗うもの」と考えがち。けれど「シャンプーの主な目的は、髪そのものより“頭皮”を洗うことです」と、まず伊熊さんは話します。
「頭皮には汗を出す汗腺が多く、皮脂の分泌量は顔のTゾーンの約2倍と、とても汚れやすい環境。汚れたままだと、どんなに育毛剤などでケアしても成分が十分に浸透してくれません。
だからこそ、ベタつきや残留して酸化した皮脂汚れなどを取り除いて快適な頭皮の環境に整えてあげることが、ハリのある健康な髪を育てる土台作りとしてとても重要なのです。
また頭皮には常在菌も多く存在し、汗臭やミドル脂臭などのにおいが出やすい部分。これらも、シャンプーやすすぎの方法を見直すだけで改善することも多いんですよ」
美しい髪を手に入れたい女性はもちろん、頭髪が気になる男性も、次から紹介するシャンプーのコツをぜひ参考に。
皮脂をしっかり落として頭皮をケアする、シャンプーのテクニック
お湯で汚れを流す1分以上の「予洗い」はマスト
髪を濡らす前に、男性も女性も事前にブラッシングを。頭皮の汚れを浮かし、髪の絡まりをほぐしてください。その後予洗いへ。これはシャンプー前にしっかり行うべき重要なプロセス。
「シャワーヘッドは壁にかけたままでなく、手に持って地肌に近づけて、見逃しがちな後頭部や襟足なども髪をかき上げながら地肌をしっかり濡らしていきましょう。
実は、頭皮や髪の汚れの約7割はお湯で洗い流せるとも言われます。十分な予洗いでシャンプー剤の使いすぎを防ぐことで、頭皮の乾燥も抑えられます」
不要な汚れを絞り出す「寄せ洗い」は、リフトアップにも
「シャンプーでのポイントは、頭皮を“寄せ上げる”ように洗うこと。側頭部の筋肉をほぐすことで、頭皮~顔のリフトアップ効果も期待できます」

- 頭皮の“Tゾーン”は年齢を問わず皮脂量が多く、溜まった汚れや余分な皮脂をしっかり落としたいところ。少量の水を加えたシャンプー剤を手に伸ばして軽く泡立て、生え際の3か所、後頭部、襟足に5点置きしてなじませます。
- 指を広げて耳の上にセットし、頭頂部(正中線)に向かって指の腹を使ってゆらゆら揺らしながら、頭皮を“寄せ上げる”ように洗います。

- 頭頂部で両手が合わさったら、内側から毛先に向かってスッと指を通すように髪を洗って。
濡れた髪をこすり合わせたり、引っ張ったりするのは髪を傷めるのでNG。こうするとシャンプー中に髪がからまるのを防ぎ、泡を通すだけでも髪の汚れは十分落とせます。
髪の縦ラインに沿って手ぐしを通すように、前から後ろの襟足まで2~3を繰り返しましょう。 - 最後に皮脂が出やすい生え際~頭頂部のTゾーンを、指の腹で汚れを押し出すイメージでもう一度、念入りに“寄せ洗い”を。
いちばん重視したい、すすぎの注意点とポイント
「シャンプー剤が地肌に残ってしまうと、髪が傷んだり、頭皮の乾燥や炎症、皮脂によるにおいの原因にも。
特に、髪の長い女性は後頭部、男性は生え際にすすぎ残しが多い傾向にあるので、特に注意したい部分です。
また予洗いやすすぎの際に注意したいのが、お湯の温度。40度以上の熱いお湯は頭皮と髪を乾燥させ、必要な皮脂まで奪ってしまいます。37~40度以下のぬるま湯で洗いましょう」

- 予洗いと同様、すすぎはシャワーヘッドを地肌の至近距離にぴったり密着させて。髪をかき分けて手を入れ、お湯を“たぷたぷ”させるように頭皮からしっかり流していきます。
- すすぎ忘れやすい襟足は後頭部の髪を手でめくり上げ、シャワーヘッドを頭皮に当てて“たぷたぷ”。うつむいて流す場合は、シャワーヘッドを襟足から前に向かって後頭部全体を流しましょう。
シャンプーは潤いを守る優しい処方を。抗炎症成分はにおいケアにも向く
さらに押さえておきたいのが、シャンプー選びのポイント。
「健康な髪を育てるためには、頭皮を乾燥から守ることがとても大切です。見逃しがちなのが、頭皮も顔と同じ肌の一部であるということ。
そのため、頻繁に髪を洗う現代の生活では、洗浄力が強すぎず、保湿成分によって必要な潤いを守りながら汚れを落とせるシャンプーがおすすめです。
また、酸化した皮脂によって頭皮が炎症を起こしているケースは多く、特に皮脂の分泌が多い男性は、加齢によって頭皮の水分量は減っているのに皮脂量は変わらないため“インナードライ”という状態に陥りやすいのです。
こうした状態による皮脂詰まりを防ぐには、抗炎症成分などが含まれたスカルプケア系のアイテムで酸化した残留皮脂をきちんと落とし、炎症をおさえながらすっきり洗える処方を選ぶといいでしょう」
トリートメント効果を引き出す、コンディショナーの新しい使い方
コンディショナーの使い方にも、その効果を引き出す意外なポイントが。
「まず最初の段階で、コンディショナーの濃度が薄まらないように髪を絞って水分をオフ。さらにタオルで軽く水気を吸収できればベストです。
またコンディショナーをつけるのは、髪の中間から毛先のみに。頭皮につくとベタつきの原因になります。また、歯がほどよい粗さのコームで髪の1本1本に成分を行き渡らせると、仕上がりが格段に変わってきますよ」

- コンディショナーを両手に取り分け、内側・外側の両サイドから毛先中心になじませて。このとき、指先を“猫の手”にすれば頭皮につきにくくなります。
- 髪の中間から毛先までをコームでとかし、コンディショナーを髪全体にムラなく行きわたらせます。髪に浸透するので、ヌルつきがなくなるまでしっかりすすぎ切ってOK。
顔や背中に残ると肌荒れの原因にもなるので、しっかり洗い流すようにしましょう。
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