上手な買い物のヒント
思考を整理し、アイデアを広げる。あなたに合うノートの選び方

2026/01/07
無印良品のノートをつぶさに見ていくと、一冊のノートに秘められた可能性が浮かび上がってきました。目的に合わせて選ぶのも、アイデアを引き出すために選ぶのも自由。無印良品のノートには、どんな工夫が込められているのでしょうか。
(取材・熊坂麻美 撮影・幸喜ひかり)
自由度の高さが、無印良品らしさ
「無印良品のノート」と聞いてまず思い浮かべるのは、表紙がクラフト紙やグレーの無地のノートではないでしょうか。
表裏どちらにも装飾を施さないことで、左右どちら開きでも、縦横どちらの向きでも自由に使えるようになっています。
ちなみに、タグシールが貼られている方が実は裏のアイテムも。はがして使いたい人のために、はがしやすいノリが使われています。
罫線は横罫、方眼、ドット方眼、無地などがあり、紙の綴じ方は糸綴じとリングの2種類に加えてルーズリーフもラインナップされています。それぞれサイズ展開も豊富で、勉強用、仕事やレシピのメモ、スケッチなど、書きたい内容にあわせて選べるのが特長です。
さらに、「週刊誌4コマノート」や「くらしのログノート」など、“どう使うか”の発想を広げてくれるユニークなシリーズが揃っているのも無印良品ならでは。
ここからは、選び方と使い方のヒントを紹介します。
ドット方眼、方眼、横罫。罫線で選ぶ
まずは、罫線の種類から見ていきましょう。罫線なしの無地、ドット方眼、横罫縦ドット、方眼、横罫の5種類があり、それぞれに特長があります。
もっとも自由度が高いのは、完全にフリーで使える「無地」タイプ。罫線がないため、文字の大きさや配置を自在に調整でき、イラストや図も思いのままに描けるのが魅力です。レイアウトを気にせず書けることで、思考やアイデアを広げやすいという良さもあります。
5mm間隔でドット(点)が配置されている「ドット方眼」。無地に近い自由度を保ちながら、ドットが最小限のガイドとなって文字や図のレイアウトを整えやすくしてくれます。書いた後はドットが目立たなくなるのも特長です。
「方眼」は、文字の大きさを揃えやすく、フリーハンドでもまっすぐの線を引くのも、図解や表が描きやすいのも特長。ノートをきっちり整えたい人、図や表を多用する人に最適です。
横罫線に縦方向のドットが入り、文字の書きやすさとレイアウトの整えやすさを兼ね備えた「横罫縦ドット」。縦のドットが、段落を揃えたり、図や表を書く時のガイドになったりして、きれいにノートをまとめることができます。
そして、一番の定番が「横罫」。文字や文章をメインに書きたい人に向いています。無印良品では6mm幅と7mm幅があり、より細かく書きたい人は6mm、字が大きめの人は7mmがおすすめです。
糸綴じ、リング、ルーズリーフ。綴じ方で選ぶ
ノートは、紙の綴じ方によっても持ち味が異なります。
まず、定番の綴じノートとリングノートです。このタイプはページが固定されているため、勉強の進捗、会議の記録、日々のメモなどが時系列で残り、見返したとき軌跡を追いやすいのが利点です。リングノートは折りたためるので、立った状態での筆記にも向いています。
また無印良品の綴じノートは、本体と背クロスの色で、罫線の種類がひと目でわかるように工夫されています。たとえば、横罫はクラフト紙にグレーの背クロス、方眼はダークグレーの本体にグレーの背クロス、無地はクラフト紙にオレンジの背クロスという具合です。
そして近年、学生を中心に売り上げが伸びているのがルーズリーフ。必要なページだけを持ち運んだり提出したり、カテゴリごとに分類して並べ替えたりと、編集できる柔軟さが強みといえるでしょう。
ルーズリーフをまとめるには、バインダーかリフィルノートを使います。リフィルノートは、定番のルーズリーフはもちろん、A5サイズであればマンスリースケジュール、封筒タイプ、アルバム台紙、家計簿など、好きなリフィルを組み合わせて自分だけのリングノートをつくることができるシリーズです。
なお、紙の種類は細かく分けると7種類ほどありますが、とくに特長的なのは「再生上質紙」と「植林木ペーパー」です。
再生上質紙は、再生紙を上質紙のように加工したもので、古紙の配合率によって書き心地が多少変わります。古紙5%のタイプはなめらかな紙質で細かい文字などが書きやすく、スケジュール帳などに使われます。一方、55%以上のタイプは、ややざらつきがあるものの、鉛筆やボールペンの文字が乗りやすく、日常的にガシガシ使うメモやノートに向いています。無印良品では、それぞれのノートのコンセプトに合わせて、最適な紙を選んでいます。
あまり聞きなれない「植林木ペーパー」とは、管理された森林で木を育て、伐採後に再び木を植えて育てる、循環型の仕組みでつくられた紙のこと。天然林の保護につながり、現在では一般的な素材になりつつあります。無印良品のノートは、インドネシアの指定された区画で育てられた木を原料に植林木ペーパーをつくっており、これは比較的珍しい取り組みといえます。
コマ割りノート、あなたならどう使う?
最近のジャーナリングブームや趣味の記録を残したいというニーズを受けて、2025年から展開が始まったのが「くらしのログノート」シリーズ。なかでも、1ページが上下に2分割された「ノート2コマ」は、毎日の出来事や仕事のメモ、映画やドラマの感想など、どんなことでも気軽に書き留めておける使い勝手の良さが好評を博しています。
さらに、さまざまなマスキングテープを貼って「マステ図鑑」をつくるなど、自由な発想でオリジナルな1冊を楽しむ人たちの投稿がSNSで話題に。特にA6サイズは、スペースがコンパクトな分、書くハードルが低く「トライしやすい」「続けやすい」という声も寄せられています。
「ノート2コマ」以外にも、無印良品にはコマ割りノートのロングセラーがあります。2005年に発売された「週刊誌4コマノート」です。まさに週刊誌を思わせるサイズと紙質で、1ページが4つのコマに分かれています。TO DOリストを書いたり、パワーポイントの下書きスケッチをしたり、数学の公式や英語の文法をまとめたり、こちらも使う人次第でいかようにも活用できる人気アイテムです。
まとめ
無印良品のノートは、サイズ展開やラインナップをあえて絞り込みながら、ユーザーの声を取り入れてシーズンごとに品揃えを見直しています。
どのシリーズも手に取りやすい価格を守っているため、書く機会を自然と増やしてくれること。そして、ふとしたアイデアを誘う自由度のある設計で、思わず書きたくなる。そんな要素が重なって、書く楽しさを思い出させてくれる存在といえそうです。
簡単に消せるデジタルとは違い、ノートに残る文字や絵は、自分の時間そのもの。その小さな積み重ねが、日々の暮らしをそっと彩るスパイスになるかもしれません。今日から気軽に、新しいノートを開いてみませんか。
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