こんにちは。
今回は、肌のお話は少しお休みしてイベントレポートをお伝えしたいと思います。
皆さまゴールデンウィークはいかがでしたでしょうか。
思いおもい最後の平成の祝日を過ごされたのではないでしょうか。
私はずっと前から楽しみにしていたある場所に行って参りました。
直方駅から電車で3時間ほど揺られて、着いたのは長崎県、有田町。
降りた駅前には驚くほどの人、人、人。
それもそのはず、そこでは盛大に陶器のお祭り「波佐見焼きまつり」が催されていました。

波佐見と書いて「はさみ」と読みます。
波佐見町は伊万里焼や有田焼で有名な有田町に隣り合っています。
精緻で絢爛な磁器で知られる有田焼に対して、
波佐見焼は江戸時代から庶民の日用雑器として広く使われて来ました。
朝鮮陶工の李祐慶が、慶長3年(1958年)に村内に登り窯を築いたのが始まりとされています。
釉薬(しゃくやく)を施した陶器を作っていた頃、良質の陶土を発見したことで磁器生産が中心となりました。
表面の凹凸によって模様を浮かび上がらせた陽刻(ようこく)や、
深みがかった碧が美しい瑠璃釉(るりゆう)など、
波佐見焼は形にはまった色や技法は無く、
時代のニーズに合わせた多種多様な焼き物が作られています。
特に【白磁】はほんのり青みがかった透明感のある白さが特徴で簡素な美しさです。

無印良品でも、そんな波佐見焼を生活者の視点で落とし込んだ食器があります。
それは白磁 食器シリーズ。
天草陶石を使い、波佐見の伝統を生かしてつくられています。

2004年から変わらないデザインは、陶磁器デザイナーの森正洋さんが生み出しました。
毎日使うものだから、ふつうのものをちゃんとつくる。
森さんは主役でなく名脇役として、デザインするだけではなく、
使い勝手・耐久性を追求するために実際に食事をしながら大きさや形を検証されました。

(めし碗は軽く持ちやすくやや浅めで、ごはんがおいしそうに見える形。)

森さんは、この白磁のシリーズが発売された翌年の2005年にお亡くなりになりました。
病室にスケッチブックを持ち込み、最後までこの白磁シリーズを描き続けていたそうです。
(もっと詳しく知りたい方はこちらのアーカイブもどうぞ)
軽やかな風鈴の音が響く大通りでは、巣を作りはじめたばかりの燕が飛び交い、
喫茶店の前を鯉がゆったりと泳いでいました。

ものづくりの匂いが染みついた、この地でもまた誰かの思いが形となって誰かの手に渡って行きます。
私たちはこうして物に触れて、新しい時代も変わらず誰かの思いを引き継いでゆくのでしょうか。
無印良品もそんな選択肢の一つであればと思います。
おまけ。
ちなみに波佐見焼の定番でもある「くらわんか茶碗」
生まれは淀川の京都・大坂間にある枚方宿。
そこで商人が小舟で三十石船に近づいて
「酒食らわんか餅食らわんか」と囃しながら食事などを売った
「くらわんか舟」から名付けられたそうです。
シンプルな食器らしいシンプルな由来ですね。
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