こんにちは、まちの保健室です。
以前、「季節の養生~立夏~」でもお話したように、夏は心にも身体にも疲れがたまりやすい季節です。7月22日からの二十四節季が大暑(たいしょ:1年で最も暑い期間)になることもあり、さらに注意が必要になってきます。
さて、中医学には、「五季」と「五気」という考え方があります。
夏の五気は「熱」。この「熱」が過度になると邪気として「暑邪(しょじゃ)」になり、のぼせ・だるさ・イライラなどの不調の原因になると考えられています。
「涼をとる」という言葉があるように、そんな「暑邪」に負けないための、五感(視覚、聴覚、嗅覚、味覚、触覚)を通した“涼”の養生をお話していきます。
■視覚で“涼”を味わう
青や緑、白などの寒色系は、目から涼しさを運んでくれます。
例えば、食事にガラスの器を使ったり、リビングにグリーンの鉢植えを置いたり、窓やドア、軒下に夏ならではの風鈴を飾るのも素敵ですね。
■聴覚で“涼”を感じる
風に揺れる風鈴の音、川のせせらぎ、虫の音など…。
自然の音には、心を落ち着け、副交感神経を優位にする力があると言われています。ご自身が心地よいと感じる音でリラックスしてみてはいかがでしょうか。
■嗅覚で“熱”をしずめる
ミントやハッカはもちろん、みかんやレモン、ユーカリなどの香りは清涼感を感じられるといわれています。ルームディフューザーや、ファブリックミストとして取り入れてみるのもおすすめです。
■味覚で“涼”をとりこむ
「食べ物の五味五性のはなし」でお伝えしたように、中医学には「五性」という考えがあります。
夏におすすめなのは、涼や寒。体内にこもった熱を下げ、身体を冷やしてくれると考えられています。夏の風物詩であるスイカや、夏野菜としても有名なナスやトマト、ズッキーニなどもこの涼や寒に含まれるため、積極的に摂ると良いでしょう。
■触覚で“涼”をまとう
麻や綿などの天然素材は、肌にやさしいだけでなく、風通しも良いものが多くあります。服だけでなく、寝具やカーペットなどに取り入れるのもおすすめです。外から冷やしすぎてしまわないように、冷房との付き合い方に工夫してみましょう。
見る・聴く・香る・味わう・触れるという小さな習慣が、心と身体をじんわりと整えてくれます。
この夏は、ご自身の感覚を大切にしながら、“涼”を暮らしに取り入れてみてください。
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