二つ前のおたよりから、無印良品の家についてご紹介しています。
続いては可変性についてですが、
小澤さんは 「無印良品の家はある意味で未完成だ。」 と言います。
無印良品の家での可変性とは 家族のかたちに合わせて変えられること、その先の未来でも変えていけることをいいます。
木の家はSE構法という 家の骨格自体に強度を持たせる構造にすることで、室内の壁や間取りに縛られない、言わば大きな箱のようなかたちをしています。
そこに決められた個室はなく、家具やカーテン、扉や壁、用途に合わせて自由に仕切ることができます。
兄弟が幼いうちは同じ部屋
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家具を使って間仕切り
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レールをつけて引戸で間仕切り
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兄が自立した後は独り占めするもよし、レールの位置をずらしてクローゼットにするのもいいでしょう。
そう、自在に仕切れるということは、人が暮らすための部屋のみに限りません。
木の家には備え付けの収納がなく、そこに家具を置いたり扉をつけたりすることで収納が生まれます。
広い廊下幅もみんながアクセスできる利点を活かしてファミリークローゼットとして使えます。
土間にもシューズクローゼットを設けたり。
ユニットシェルフなら棚間が自在なので、背の高いブーツもなんら問題なくおけます。
靴をあまり持たない人も好きなことにスペースを使えますし、ずぼらな私ならアウターもここに掛けてしまうかも。
このように家という大きな箱の中で、その時々の家族に最適な間取りへ進化させていく。
そういった意味では「一生完成することないもの」というのも納得です。
最後の一章は小澤さんの熱さについてのお話です。