こんにちは、天神大名です。
暦の上では立秋に入りましたが、まだまだ熱暑の居座りは続きそうな福岡です。
さすがに、この炎天下をてくてくというわけにはいきませんが、どの季節にも趣きある心地よさはあるものです。
それで、今回のテーマは「夏の隙間」をみつけに、少しだけ早起きして天神大名からてくてく開始です。
まずは西へ、まっすぐ3分くらいで赤坂門付近です。

正面に森の茂みがみえてきました。
朝9時半、気温30℃。それでも昼に比べ過ごしやすい体感です。
つきあたりを右へ曲がります。


遊歩道を行くと少し見えてきましたね。


明治通りに面した福岡城跡のお濠に着きました。
このあたり春はお花見の名所なので、地元のみなさんにはお馴染みですよね。
お濠沿いの歩道は自転車レーンと区分けされているのでとても歩きやすいです。

お濠の方へ下りてみます。
石段の木陰が涼しいです。


お濠はこの先続き、鯉、亀、カモなどが生息しています。
この日は老紳士が慣れた様子でカモにエサやりしてました。
そのうちパチン!と手を叩いて「今日は、もうおしまい!」と立ち去り、賢いカモはこちらには見向きもしませんでした。
きっと日課なんでしょうね。
さて、緑濃い匂い、いよいよです。

今日の主役(朝がけのハス)です。
実はハス、朝顔同様に午前中しか咲かない植物なのです。
だからなのか、この時間スケッチブック片手の子供たちがほとりを陣取ってました。
夏休みですもんね。

あっ、咲いてます!間に合いました。

ハスはスイレンと混同されがちですがハスは花を水の上で開花、葉っぱに切れ目や光沢がない、そして全てが食用や薬用になるとか。
確かに水の下にはレンコンがありますよね。

このグラデーション見ていると、小さい頃に見たお盆の落雁を思い浮かべます。

この水滴コロコロは魅入りますよね。
これはハスの葉自身が汚れない為の撥水効果で、養分をレンコンへ届ける為です。
撥水といえば無印ではおなじみキーワードですが、ハスは自然というのがすごいです。

開花後はアートな佇まいですが、このつぶつぶハスの実も食べれるみたいでトウモロコシに近い味とか。
今回は夏休みという事もあり植物図鑑のような流れになってしまいましたが、このハスも古くは明治時代、お濠を再利用すべく実験的に栽培され、収穫したレンコンは黒田藩が管理していたそうです。
福岡の筑前煮、がめ煮ともいわれますが、このあたりのレンコンとつながっているのですね。
是非「夏の隙間」の、朝がけのハス、期間限定にておでかけしてみてください。
そしてもう1つおまけに、夕暮れのハスもおすすめです。夕方6時半くらいは夜風が気持ちよく、また味わい深い景色です。

日が陰り

ゆっくりと暮れて

「今日は、おしまい!」そんなハスの声ですね。
次回もてくてくお楽しみに。
無印良品 天神大名