茶来未の佐々木さんは「茶師」でもあります。茶師は製茶工場でお茶を磨き火入れをし、合組みの上美味しいお茶に仕上げる職人です。しかし佐々木さんは自ら店舗を構えることで、日本茶の素晴らしさを後世に伝え、日本茶文化の継承を目指しています。
お茶作りの合間には、直接お客様の前に立ちお茶を淹れたりもします。それにより味のトレンド・嗜好・お茶を取り巻く環境が商品開発に大きく活かされています。お茶の世界も作り手の顔が見えるよう日々努力をしなくてはいけないと佐々木さんは仰っています。
本来、日本では、“方言”のように産地ごと特徴あるお茶が作られていました。しかし、深蒸しという製茶が主流になり、栽培しやすいお茶の木が流通したことで、「緑色で濃いお茶=いいお茶」というイメージが定着。各地に根付いた伝統のお茶づくりが失われることは、お茶文化そのものを失うことであり、それを復活させることは容易ではありません。
日本のお茶という文化遺産を大切に受け継いでいくために、時には産地とそこで働く農家さんの活性化を含めた、お茶づくりをしていきます。そして、日本各地に息づく評価されるべきお茶に、もう一度光を当てるべく、さらなる精進を続けていきたいと仰っています。
お茶摘みは新芽の3枚程(一芯三葉)が柔らかく水分が多いので、茶葉として抽出して飲むと美味しいです。摘んだ状態からすばやく加工することで、酸化を少しでもさせないように茶葉をつくっています。
二番茶が加工品には向いているそうです。現在丹沢大山茶は一番茶が中心ではありますが、二番茶まで活用していくことを今後目指しています。今回、無印良品港南台バーズ店で発売される「丹沢大山茶 ミルクハーバー」はそういった取り組みにつながると信じています。ぜひそちらも楽しんでいただきたいです。