全国を回るうちにレモンが不足していること、京都の各地にも耕作放棄地や担い手不足などの農業課題が多くある事に問題意識を持ち、京都の農家さんの一助になれないかと、同じ志を持つ農家さんたちと京都でレモンの栽培から加工、販売までを手掛ける「京檸檬プロジェクト協議会」をつくったことが始まりです。
年に一度、京檸檬プロジェクト協議会が手配したレモンの苗木を京都の北は舞鶴、南は南山城まで広い地域に定植しています。京都は栽培適地でないと言われたレモンですが、着実に収穫量が増えています。
京都の水尾地区で柚子を育てる村上さん、また、産地取材でもお世話になった九条ねぎの村田農園さん、道の駅 お茶の京都 みなみやましろ村の森本さんもこのプロジェクトに参加されているんですよ。
京檸檬プロジェクト協議会の一番の特徴は、農家だけでなく、日本果汁のような加工会社、宝酒造や伊藤園のような食品メーカー、道の駅南山城やビオスタイルのような小売会社、京都銀行や大学や行政等、垣根を越えた組織である事です。
温暖な地域が産地のレモンに比べて、寒暖差の激しい京都での栽培は一筋縄ではいかなく、それでも、各農家さんが試行錯誤を繰り返し、交流しながら、京都をレモンの産地にしよう、と栽培に取り組まれています。最初は小さな活動でも、人と人がつながっていくことで、京都育ちのレモンは広がっていきます。