りくうが和紙工房を構えるのは、愛媛県の南西部に位置する西予(せいよ)市。標高差1,400mを舞台とした多彩な自然環境が広がっています。
紙漉きに使用しているのは、透き通るように美しく柔らかい天然水。その昔、観世音に念じたところ、山の嶺から清水が湧き出したとの伝説が残っているそう。

佐藤さんの和紙づくりはオリジナル。和紙のこよりをまるでレースを編むように、一つひとつ丹精込めて編みあげた土台を、ゼオライト楮が溶け込んだ水に沈めて、すっとすくい出します。

楮の繊維が軽やかに土台に絡みつくと、自然な形で濃淡が生み出されていきます。これを天日で乾かすと、光と風を通す、モビールのレースパーツの出来上がり。
「情緒に触れるものを作りたい。疲れた時、このモビールを眺めて癒やされてほしい」と佐藤さんが話すように、ゆらゆら揺れるモビールはホッとさせてくれます。