地域ならではの持続可能な農業を目指して

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諸国良品

2019/11/15

秋田県の内陸南部に位置する横手市は、奥羽山脈と出羽山地に囲まれた日本一大きな盆地です。日中と夜間の寒暖差が大きく、味の良い果樹を栽培する絶好の気候となっています。また、冬の厳しい寒さや降雪が丈夫な果樹を育み、春から夏にかけて晴天が多く秋の豊かな実りをもたらします。横手盆地が広がる丘の上のさとう果樹園。少量高品質な果樹作りと環境にやさしい農業とともに仲間たちとシードルを完成させるなど地域の未来を繋いでいます。

高校卒業後、栄養士の資格を取り、都内のレストランでワインを担当していた佐藤和也さん。現在は祖父、曾祖父の指導のもと果樹を栽培しています。今年は初めてダニ用の殺虫剤を使わずに一年を終えました。

りんごにとって8月は天敵のハダニが増える季節。さとう果樹園では数年前から草をできる限り刈らず、環境にやさしい農薬を使い、ハダニを捕食するカブリダニの数を増やし、ハダニの発生を抑えました。

この先、何十年と農地を維持していく事を考えた時、たくさんの虫や動物などの生き物と共生し、生き物が彩る安心で安全で豊かな園地づくりを行うことが必要なのではないかとの考えからです。

また、佐藤さんは就農前から自分で作りたいと思っていたシードルを仲間たちと2015年に「地元を楽しみ未来に繋いでいきたい」と「オカノウエプロジェクト」を立ち上げ「オカノウエシードル」を完成させました。

高齢化による後継者不足はこの地にとっても例外ではありません。作業面で効率化できるクッキングアップル(調理用のりんご)や葉とらずのりんごなど色々と研究しながら持続可能な果樹作りを目指しています。

「あなたが作っているから安心だ。」と言われるのが理想。と話す佐藤さん。
小規模な農家かもしれませんが、佐藤さんの活動は未来に安心で美味しい果樹をつないでいく大きな取り組みです。

生産者紹介

  • 供給者画像:生産者名 さとう果樹園 佐藤和也

    生産者名 さとう果樹園 佐藤和也 詳細

    1984年生まれ。さとう果樹園4代目園主。
    都内のレストランでワインを担当後、帰京して就農。
    また、「地元を楽しみ未来に繋いでいきたい」という同じ志を持つ4人が集まり活動をはじめたOKANOUE PROJECTメンバー。

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