寸分違わぬ畝づくり、ほどよい温湿度、次から次へと真っ赤に実るいちご。ハウスに入った瞬間から、約30年間の研究の成果を感じずにはいられません。一粒食べると、甘みと程よい酸味が広がり、その濃厚な味わいに驚かされます。
「いちごを育てるのは、人を育てるのと一緒。育つ環境をいかに整えてあげるかなんです」そう話す林さんのいちごは、除草剤不使用、農薬は極力散布せず、肥料はホタテの貝殻から作られたカルシウムの粉末で土の栄養や環境を整えながら育てられています。
美味しいいちごを育てるために一番大切なことは“こころ”。それが30年間作り続けて達した結論だと、林さんはいいます。土壌に必要な栄養素のバランスや、ハウス内の温度・湿度の管理など、人ができることはやり尽した上で、それ以上に美味しさを決める秘訣が“こころ”ということなのかもしれません。
こだわりを持って作るのが「まりひめ」という品種。2010年に登録された和歌山県のオリジナル品種で、コクのある甘みとまろやかな酸味で濃厚な味わいです。
また、林さんのいちごは若採りはせず、完熟した実だけを収穫しているので、ヘタの近くまで赤いのが特徴です。真紅に染まった赤色に加え、その艶やかさを出せるのも職人技。是非、一度ご賞味ください!