もともと農薬を売る仕事もしていたという田中さんですが、料理家さんとの出会いを通して「口から入れるものが体を作っている」という意識が高まっていき、食べる人のことを考えた野菜づくりをしたいと考えるようになったそう。
無農薬栽培でのらっきょうの収穫量は、農薬を使った慣行栽培の1/10ほど。それでも「健康食品ともいわれるらっきょうなんだから、オーガニックの方がいいに決まっている」と捉え、日々雑草と戦っているといいます。
田中さん曰く、「雑草の根が水分を蓄え、微生物がはびこる。そして、その周囲に栄養分が溜まる。この雑草こそが、おいしいらっきょうを育てる鍵」なんだそう。
また、「とっとりオーガニックマーケット」を始めた田中さんは次のように語ります。「自分で作ったものを、自分で売る。自分が欲しいものを、作った人から買う。このシンプルで無駄のない行為のなかに、なんともいえない安心感と充実感を覚えるんですよ」
5月~11月末まで毎週土曜日に開催していた「とっとりオーガニックマーケット」でしたが、お客様から年間を通して開催して欲しいと要望があったそう。そこで田中さんは、いつでも鳥取のオーガニックな食材を手に取れる、味わえる場所として、オーガニックカフェをオープンしたのです。
農業で大地とつながり、マーケットとカフェで人とつながっている田中さん。「“食”によって、少しでも健康で幸せな人たちが増えることと思いながらチャレンジを続けていきたいと思います!」と語ってくれました。