農薬などに弱く、水のきれいなところでしか育たないデリケートなじゅんさい。雪解け水が沼へと流れ込み、夏に向かって気温が上がり始める5月頃からじゅんさいは顔を出し始めます。
取り子と呼ばれる摘み取りをしているおばあちゃんたちにも「草とれ、せばいいのがおがる(雑草をとりなさい、そうしたらいいじゅんさいが育つ)」とこっそり言われるのだそう。
熟練の取り子さんたちは一畳ほどの方舟にのって木の棒でこぎながら沼を進み、葉っぱを見るだけでじゅんさいがあるかどうか瞬時に判断し、次々と収穫していきます。
じゅんさいの特徴と言えばなんといってもゼリー状の独特のぬめりが若葉についているところです。その正体は表面にある産毛に絡み付いている水分ではないかと言われています。