米こうじはそのまま食べても美味しく、栄養素もたくさん含まれています。しかし、米こうじそのものは日持ちがしないため、米こうじのみを使った甘酒を商品化するには大変な苦労がありました。
開発当初、全国的に見てもこうじ100%の甘酒は希少でした。酒粕と砂糖を使ったものや、蒸した米に米こうじを混ぜて造るものが多く、岡山県下では初の試みでした。
商品化した今でも、米こうじ100%にこだわる甘酒の製造には手間暇がかかり、細心の管理が必要です。太陽の恵みたっぷりに受けた上質な岡山県産の米だけを使い、雑味を残さぬよう、きめ細かく精米するなど、ものづくりに対して妥協は一切しません。
杜氏の石合さんは「自分が美味しいお酒や甘酒が好きだから、どこにも負けない一番のものを自分の手で造り皆様に味わっていただきたい」と語ります。そして、常にチャレンジ精神を持ちながら、米こうじの甘さを最大限に引き出す研究は今も続いています。
ちなみに、甘酒にはビタミン・アミノ酸・ブドウ糖など点滴にも匹敵するほどの栄養が含まれています。米こうじ100%のすっきりとした味は、苺、グレープフルーツ、トマトなどの果物や野菜とも相性が良く、十八盛酒造では飲み方の提案にも力を入れています。