須藤牧場では日本でもめずらしい「フリーストール牛舎」を採用しています。牛舎内を牛が自由に歩き回れる構造により、1日に6キロも歩く牛たちが、自分たちのペースに合わせて好きな時に歩き、好きな時に休むことのできる環境を整え、牛のストレスを軽減させています。
牛舎の中や放牧場を自由に歩いた牛は食欲も旺盛。餌となる飼料自分たちの畑で育て一から作っています。飼料の品質で3年連続賞を受賞したこだわりの餌をたくさん食べ、たくさん運動する健康な牛からは、すっきりとした甘さのおいしい牛乳が生まれます。
須藤牧場では地域共生を掲げ、まだ食育が認知されていない30年以上も前から地域の子供たちの酪農体験を行っています。地域の子供たちから受け入れをはじめ、今では県外からも酪農体験に来ています。
酪農体験をした子供たちは来た時と帰るときで、顔つきが変わるそう。
体験を通して酪農への見方が変わるのはもちろん、子供たちの交流にも変化が生まれます。「そんなに虫に詳しかったんだ」「動物好きなんだね」など意外な一面の発見があったり、普段あまり話したことのない子同士が体験を通していつの間にか仲良くなっていたり。酪農体験に来るとそれぞれの子が持つ感性がより発散され、酪農を知って体験するだけの場ではなく、自分や仲間のことを深く知る場にもなっています。
地域共生を大切にする須藤では、酪農体験だけではなく、様々な取り組みを地域とともに行っています。取り組みのひとつである「劇団須藤牧場」は劇を一緒にやることで参加者が地域や酪農の発信者になっています。小学生から劇に参加してくれている子が高校生になってアルバイトしに来てくれる、など活動を通して素敵な繋がり・循環が生まれています。
今では房総地域の人気企画になっている「生シェイク祭り」は、健太さんがお店で出していた生シェイクに可能性を感じ、地域のカフェにも足を運ぶきっかけになればと始めたもの。
今では様々な91のお店がそれぞれの特長を生かした楽しくおいしい生シェイクを提供しています。
須藤さんは、「小さいころから酪農は可能性がある職業だと思っていましたが、就農してからはよりたくさんの宝物のような可能性を感じています。」と語り、今日も地域とともに宝物のようなキラキラした夢を叶えていきます。