松川果樹園の園主、6代目武蔵さんは、農家を継ぐ前は市役所に勤め町の活性化のために奮闘されていました。生産地、松合はかつて、漁港の町として賑わっており朝市も行っていました。朝市を復活させる実行委員をされており、地元の賑わいを取り戻すため日々精進されています。
祖父の代の前より受け継いでいる土壌は「作物は土が命」というように、手入れを欠かすことなく、土は果物を生き生きと育ててくれます。
ぶどう作りは気の遠くなるような地道な作業を繰り返し行います。成長過程での最適なタイミングを逃さないよう一房一房丁寧に育てています。
色鮮やかな美しさを保つためには、日焼けを防止する袋がけの作業も欠かせません。時代の移り変わりとともに栽培方法も変え、はじめは自然形仕立てで行っていた剪定も、今は樹形が安定するWH型樹形を取り入れています。
このやり方は年月を要しますが、作業効率が良いため一房一房に魂込めて作業をおこなうことができます。
BKシードレスは「マスカットベリーA」と「巨峰」の掛け合わせからできた品種で、果肉はややかためで果汁を多く含み、糖度が高く、酸味が少ないのが特徴です。また、皮離れが良いので食べやすい品種です。
「雄宝」は「シャインマスカット」と「天山」を交配して育成されたぶどう品種で種は無く大粒で皮が薄く、皮ごと食べられます。一粒が30gを超えることもある大きな粒で、果実の先端が窪んでいるものがあります。
酸味がほとんどないため、糖度が高くなくても甘さをしっかりと感じられ、ジューシーな一品です。
もしすぐに食べられない場合は、実を房から外し1粒ずつバラバラにして保存します。手間がかかりますが、この工程で実の水分を枝に取られず、鮮度がキープできます。保存容器にキッチンペーパーを敷いて、切り離したぶどうをペーパーをかぶせてふたを閉め、冷蔵室に保存すると1週間ほど保存可能です。