深い山に囲まれた、四国で一番小さなまち、上勝町。森は水の生まれるところ。町のあちこちに水の気配がする。苔むした木々に、岩肌に、水の道に。
人びとは山の水を田畑に引き、生活の水にした。川は魚を運び、水車をまわす。大雨になると水は暴れた。人びとは翻弄され、何百もの水路をつくった。
昔から、この地には木の仕事が多かった。木を伐れば嫁入り支度ができたほど。みなこぞってスギ、ヒノキを植えた。山の木は生活のあらゆるものに姿を変える。
上勝町の杉の間伐材を粉砕してチップにし、植物性の繊維であるセルロースを抽出。KINOFの原料の一種は、木からできた糸「木糸」。和紙の製法を元に開発された希少な技術を用いてつくられた。
この地で生まれた木の布だからここの暮らしにぴたりとなじむ。木から生まれた布だから さらりと軽く、ふわりと風にたなびく。
上勝町は「ゼロ・ウェイスト宣言」をした町として世界的に知られる、環境活動の先進地。KINOFも自然に還る素材で、パッケージも簡素化しプラスティックは不使用。上勝らしいゼロ・ウェイストのプロダクト。