「花岡農恵園」の花岡明宏さんは各地で農業研修を受けた後、2004年に地元である淡路島で就農。大自然の中で生まれ育った花岡さんは高校生の頃から環境問題に興味があり、農業をする際には自然と寄り添いながらやる方法を漠然と考えていたといいます。
そんな折、地元で合鴨農法で有機米の栽培をするグループ「五色町合鴨研究会(現、五色オーガニックファーマーグループ)」に出会い、花岡さんも有機栽培にて米作り、野菜作りを始めました。何よりも「家族がおいしく、安心して食べられるものを作りたい」という想いからでした。
合鴨農法とは、田植えをした田んぼに合鴨を放鳥し、虫を食べてもらったり草を取ってもらったりする農法です。生まれて間もないヒナは稲とともに成長し、最後には鴨肉として頂く事になるのですが、それも「“いのちの循環”として大事にしたい」と花岡さんは言います。
肥料は合鴨の排泄物のみ。農薬や化学肥料を使用しないため、手入れに手間隙がかかるうえに、一般的には収穫量が下がってしまうそう。それでも花岡さんは自分が育った環境を守り、最終的に地域全体がオーガニックな農業を取り組んでいけるよう、地域の中でも認められるように日々頑張っています。