天然素材で、あたたかさを実現 | あったか綿インナー

天然素材で、あたたかさを実現 | あったか綿インナー

おたより/軽、快、楽。ロングセラーのひみつ

2025/10/29

疲れにくいスニーカー、肩の負担を軽くするリュックサック、綿100%の着心地の良い肌着……。日常がより心地良く、楽しくなる。たくさんの人にながく愛されている、無印良品のロングセラー商品はどのようにつくられ、アップデートしてきたかを担当者に聞く連載。
第五回は、綿100%でやさしい肌あたりとあたたかさを実現した機能性インナー『あったか綿』について。
※一部対象外商品あり

(取材と文・岡島みのり 撮影・吉田塩)

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あったか綿

肌あたりの良い綿100%でつくられたインナー、『あったか綿』シリーズ。吸湿発熱性のある天然素材のぬくもりで、肌寒い季節の肌をやさしく包みます。生地の種類は「あったか綿」「あったか綿 厚手」「あったか綿 ウール」の3種類。用途や着こなしに合わせて、快適なあたたかさを選べます。
※一部対象外商品あり

「綿で、あたたかく」からはじまった挑戦

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やわらかな肌ざわりと、包まれるようなあたたかさ。化学繊維を極力使わず、綿が持つ本来の機能を最大限に活かした『あったか綿』シリーズは、肌に寄り添う心地良さと機能性を両立させた、無印良品らしい冬の定番インナー。開発のひみつを、商品担当者に聞きました。

―― 『あったか綿』とは、どういった経緯で生まれた商品なのでしょうか?

「あったか綿シリーズはその名の通り、“綿であたたかいインナーがつくれないか”という発想から生まれました。合成繊維の発熱インナーが主流になる中でも、無印良品は“肌に直接ふれるものほど心地良く”という考えを大切にしています。2010年代に生まれた『綿であったか』シリーズを原点に、2022年に『あったか綿』としてリニューアル。お客様の“やっぱり綿のやさしい風合いが好き”という声に背中を押され、2024年には綿100%でさらに着心地良くリニューアルしました」(商品企画担当)
※一部対象外商品あり
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―― 綿にこだわった理由はどんなところがあるのでしょうか?

「綿は“親水性”、合成繊維は“親油性”という性質を持ちます。親水性の綿は水分とはなじみやすく、反対に油分を取りすぎないため、過剰に肌の皮脂を取ることを防ぎ、肌の乾燥やかゆみを抑制出来る素材です。静電気も起きにくいので、冬の不快なパチパチ感からも解放してくれる。そういった利点から、やはり天然素材にこだわろうと、ゼロから生地研究を行いました」(素材開発担当)

お客様の声が背中を押した決断

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―― 具体的に、お客様からどんな声があったのでしょうか?

「以前は、なめらかさを出すためにレーヨンを混ぜていましたが、“やっぱり綿100%のほうが肌に合う”“敏感肌の自分には着心地が気になる”といった声が多く寄せられました。実際にお客様のレビューを社内で集計した結果、着心地に関する意見が約4割を占め、無印良品のお客様が何よりも肌へのやさしさを重視していることが明確に。データと実感の両面から、素材にこだわることでお客様の満足にもつながるという確信が生まれ、再び“綿100%”での開発に踏み切ったんです」(商品企画担当)

―― 綿だけであたたかさを実現するために、具体的にはどんな工夫が施されているのでしょうか?

「綿は本来、吸湿発熱性にすぐれた天然素材。その特性を活かしながら、無印良品では“改質”という工程を加えました。オーガニックコットンの一部に特殊な加工を施した改質綿を加えることで、吸湿発熱性能を高めているんです。これにより、一般的な綿素材に比べて、約1.3倍の保温性を実現しました(社内試験データより)。天然素材のやさしさはそのままに、あたたかさという機能を引き出す。目には見えませんが、『あったか綿』のあたたかさと着心地は、そんな素材の工夫に支えられています」(素材開発担当)
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―― 着心地を高めるために、デザインで意識したことは?

「編み方です。インナーは肌に直接触れる分、縫い目やごわつきがストレスになりやすいもの。そこで、生地を筒状に編み上げる“丸胴編み”を採用しました。脇に縫い目がないため、肌あたりが驚くほどなめらかに仕上がります。また、サイズや洗濯表示などはプリントにすることで、タグが肌にあたる不快感を解消しました。さらに、綿100%でもしなやかに身体にフィットするよう、糸の太さとループの長さのバランスで、風合いを微調整。20枚以上の試作を重ね、締めつけずに身体の動きに寄り添う“自然な伸び”を実現しました」(デザイナー)

変わる気温にも、変わらない心地良さを

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―― あったか綿シリーズには、どんなラインナップが?

「生活環境や気温に合わせて選べる、3つの厚さを展開しています。ベーシックな『あったか綿』は、シリーズの中では最も薄手でアウターにひびきにくく、秋口から春先まで長く活躍します。より保温性を高めたい人には、やわらかな裏起毛仕立ての『あったか綿 厚手』を。屋外で過ごす時間が長い日や、寒さの厳しい地域での日常使いにも頼もしい1枚です。さらに、ウール混にすることでより一層あたたかく、トップスとして着ても違和感のないデザインに仕立てた『あったか綿 ウール』も用意しています」(商品企画担当)
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―― 用途や着用シーンに応じて、自分に合ったものを選べるんですね。

「近年の暖冬や、室内で過ごすことが多い人の需要にも対応できるよう、半袖・タンクトップ・キャミソールなどの軽やかなラインナップも揃えました。初秋から春先まで使い分けられて、一年を通して快適に過ごせるインナーへと進化しています。そのほか、同素材を使ったレギンスや靴下、はらまきが一体となったショーツなども好評です」(デザイナー)
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心地良い“あたたかさ”を届けるために

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あったか綿が大切にしているのは、「肌にふれている時間じゅう、心地良く」という思いです。少しずつかたちを変えながらも、その根底にあるやさしさはずっと変わりません。天然素材にこだわり、編み方を工夫し、縫い目ひとつまで丁寧に見直す。そんな地道な積み重ねが、冬の定番として長く愛される理由なのかもしれません。身に着けた瞬間からずっと続く心地良さが、いつもの日々を、少しやさしくしてくれる一枚です。



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