暮らしのQ&A
食中毒を防ぐため、安心安全にできること

2026/08/23
(取材・文/オカモトノブコ 撮影/林ひろし)
料料理研究家、ラク家事アドバイザー。身近な食材で手軽にできる料理が人気で、テレビ出演も多数。活動は料理だけとどまらず、冷蔵庫収納&食品保存のスペシャリストや食品ロス削減アドバイザー、防災士としても活躍。『ムダなく使いきれる! 冷蔵庫収納術』(COSMIC MOOK)、『もしもに備える! おうち備蓄と防災のアイデア帖』(パイインターナショナル)など、著書は80冊を超える。
食中毒の予防は、買い物の前から準備をスタート
「食中毒予防は、実は買い物の段階から始まっています。そのために、ぜひ使いたいのが保冷バッグ。買う量に合わせて、大小のサイズを使い分けると便利です。
スーパーで肉や魚などの生鮮品をカゴに入れるのは、買い物の最後に。持ち帰りはビニール袋に包んで、菌が繫殖する原因になるドリップの液だれを防ぎましょう」(島本美由紀さん。以下同)
もし保冷バッグがない場合、こうした傷みやすい食品は持ち帰り用の氷を入れた買い物袋の真ん中のほうにおさめ、できるだけ日光を遮断すると◎。帰りは寄り道せず、用事は買い物の前に済ませておくのも意外に見落としがちなポイントだそう。
「また、冷蔵庫内でこぼれた肉のドリップなども、雑菌が繁殖する原因のひとつ。そこで買い物前に冷蔵庫が空いているタイミングこそ、庫内を掃除するチャンスです。

冷蔵庫内など食品まわりにも使えるナチュラル洗剤をキッチンペーパーやふきんに吹き付けて、さっと拭き掃除をしておきましょう」
おすすめは、化学薬品や界面活性剤を含まず2度拭きが不要で、除菌・消臭効果のある『水からできたクリーナー アルカリ電解水』。
「家族が頻繫にさわる取っ手まわりや、食べもののクズが挟まって黒カビが発生しやすいゴムパッキンもなども“ついで掃除”すると簡単です。ただし、冷蔵庫に直接吹きかけると故障の原因につながるので避けましょう」
2日以内に食べきらない、お肉や魚は冷凍庫へ
細菌を増やさないためには、生鮮食品の保存や取り扱いにも注意したいポイントが。
「肉や魚など、2日以内に食べないものは冷凍庫へ。鮮度の良いものを冷凍したほうが良いので、量が多い場合は、最初から冷凍するつもりで買い物をしましょう。
残ったこま切れ肉や切り身などをトレイから移すときも、素手でさわると手についた雑菌が食材に移ってしまう原因に。
ミニトングを使ったり、裏返した袋を手にはめてつかんだりと、ななるべく素手で触らないような工夫が必要です。

特に『湯せん調理ができるポリエチレン袋』はフリーザーバッグよりも高密度で耐冷性にも優れているので、鮮度を保ちやすく、そのままくるっと包んで冷凍もできるので便利ですよ」
見落としがちな、夏の飲み物にも要注意
暑い季節には、冷蔵庫に麦茶をつくって常備するお宅も多いのでは? 実はこれも、食中毒予防のうえでは取り扱いに注意したいアイテムのひとつだそう。
「プラスチック製のポットは細かい傷に汚れが入り込み、そこから雑菌が繁殖して、嫌なニオイの原因にも。麦茶をつくるなら、ガラス製のポットがおすすめです。
また、水出しの麦茶パックは入れっぱなしにしておくと、大麦が菌の繫殖するエサになってしまいます。お茶が抽出できたらパックは必ず取り出し、つくった麦茶は3日以内に飲み切りましょう。

ポットを冷蔵庫の外に出しっぱなしにしない、ペットボトルを直飲みしないなども、菌を増やさず、飲み物の安全を守るために気をつけたい基本のルールです」
夏のお弁当、安心に食べるための工夫とアイデア
まだまだ暑い時期のお弁当づくりでは、さまざまなアイデアが食中毒予防の強い味方に。
「まず、お弁当箱の素材。夏場は麦茶ポットと同様に、細かい傷がつきやすいプラスチック素材より、アルミタイプのほうが清潔に保てます。
おかずを詰めるときもつい素手で触れてしまいがちですが、必ず清潔なお箸やトングなどを使って。

また、ソースやドレッシングなど液体の調味料を最初からかけてしまうと、水分が出て傷む原因に。小分け容器やチャック付き袋などで、別添えで持っていくのが基本です」
さらに、保冷剤の選び方・置き方にも、こんな工夫とアイデアが。
「冷たい空気は下へ下がる性質があるので、お弁当箱の上にのせるのが正解です。凍らせたミニゼリー2つを置いて保冷剤のかわりにすれば、食後のデザートとしても楽しめます」

キッチン用品は抗菌グッズも活用。乾燥はしっかりと
「キッチングッズに潜む雑菌も、気温が20~40度になると倍以上のスピードで急増します。
木のまな板や菜箸は繊維の間に汚れが入り込みやすく、暑い時期はお休みしたほうがベター。
抗菌加工のアイテムを使うのもひとつの手ですが、使い終わったらしっかり洗剤で洗って乾かすことが大切です。

特にスポンジは中に入り込んだ油分に雑菌が繫殖しやすいため、しっかり乾燥させること。清潔に使い続けるためには、1か月を目安に交換しましょう。
また、濡れたふきんも菌の温床になりやすいもの。この季節は思い切って、使い捨てできる厚手のペーパーやダスターを利用するのも手です」
清潔で気持ちいいキッチン用品を使って、安心安全な調理を心がけていきたいですね。
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