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美髪の専門家に教わる、髪と頭皮のエイジングケア[頭皮ケア編]
![美髪の専門家に教わる、髪と頭皮のエイジングケア[アンチエイジング編]](https://www.muji.com/public/media/img/visual/20850309/muji_hair_top02.jpg)
2026/09/05
(取材・文/オカモトノブコ イラスト/小池ふみ)
美容ジャーナリスト・毛髪診断士指導講師。毛髪科学と皮膚の生理学に基づくヘアケアメソッドを、雑誌やTVなどのメディアで幅広く提案。著書に『いい白髪ケア、やばい白髪ケア』(小学館)など。
大人の髪にダメージを与える、その原因が明らかに
まず、年齢を重ねた髪と頭皮に何が起きているのでしょうか? そのメカニズムを伊熊さんは次のように説明します。
頭皮が硬く・薄くなり、細毛やパサつきが進行
「東洋医学では、髪を“血余(けつよ=血の余り)”と言うように、毛根にある毛母細胞へ血液から酸素や栄養が届けられることで健康な髪が育ちます。
ところが、加齢とともに頭皮が硬くなって血流が低下すると、毛母細胞の働きが衰えたり、頭皮が薄くなる“菲薄化(ひはくか)”が進んで、皮下組織にあるコラーゲンも減少。
すると髪が細くやせたり、キューティクルが薄くなってハリが失われたり、水分量が減り、髪の内部が空洞化することでパサつきやうねりなどがおきやすくなります。
女性の場合は更年期の手前くらいから変化を感じやすくなりますが、出産やホルモンバランスの影響で、30代の半ばごろからくせ毛が強くなる人も」
白髪が分け目に多い理由とは? 紫外線による影響も大
髪のエイジングケアでは、「白髪」も多い悩みの一つ。実は最近の研究で、その原因が明らかになってきているそう。
「遺伝的な要因もありますが、最近になって因果関係がはっきりしているのはストレスと紫外線。黒髪の色素・メラニンを生成する細胞をつくる“色素幹細胞”が、ストレスや紫外線によって発生する活性酸素の影響でダメージを受けてしまうんです。
分け目に白髪が増えやすいのも、紫外線によるこうした影響だと考えられています」
加齢による頭皮の乾燥を防ぐ、「保湿」と「巡りケア」
さまざまなダメージを受けている大人の髪と頭皮。これに対し、「大人のヘアケアで大切なのは、なにより“頭皮の保湿”と“巡りの改善”です」と伊熊さん。そのためのポイントや、アイテムごとの使い方のコツを紹介してもらいました。
シャンプー前のブラッシング習慣はマスト
「シャンプー前のブラッシングは、濡れてからまった髪が引っ張られるダメージを防ぐだけでなく、頭皮の皮脂汚れを物理的に浮かせて落ちやすくしてくれます。
また血流を促すマッサージ効果によって、健康な頭皮を保つことにもつながります。ショートヘアの人でも省略せず、ぜひ日々のシャンプー習慣に取り入れて」

- 最初に毛先のもつれをとかしたら、前髪の生え際から、後頭部のトップ(ポニーテールを結ぶ位置)にかけて頭皮をブラッシング。さらに側頭部~襟足まで、トップへ髪を集めるように地肌をまんべんなくとかして。
- 続いて、トップの髪をサイドに流すように頭頂部をブラッシング。分け目を変えて反対サイドへも同様にとかして、頭皮をさまざまな方向にまんべんなくブラッシングします。
髪と頭皮のエイジングケアは「保湿」が基本
「意外と見落としがちなのが、頭皮も顔の肌と同じようにしっかり保湿してあげることが大切だということ。植物由来の保湿成分や育毛成分が配合された、頭皮用の美容液やエッセンスなどを取り入れるとよいでしょう」
「頭皮用エッセンス」は朝と夜の1日2回で潤いをチャージ
「まずおすすめなのが、頭皮用エッセンス。シャンプー後の清潔な頭皮に、スキンケアと同じように保湿成分を届けることで、ふっくらやわらかく、巡りの良い状態に整えます。
さらに乾燥が進んだ大人の頭皮には、夜だけでなく朝も取り入れた1日2回の保湿ケアができればベスト。ヘッドマッサージのときに使うのもおすすめです。
つけるときは頭頂部だけでなく、地肌全体にまんべんなく、乾燥しやすいおでこの生え際や側頭部、後頭部も忘れずに。朝の時間帯は、髪の根元へつけて乾燥させると、ペタンコになった髪を立ち上げる簡単なスタイリングがわりにもなります」
髪質別「ヘアミルク」と「ヘアオイル」の使い分け
また、濡れた髪を乾かすときには、ドライヤーの熱から髪を守るヘアミルクやヘアオイルを使うのがおすすめだそう。
「髪が細くて軟毛の人は、重くぺったりつぶれないようにヘアミルクを。硬くて剛毛の人はヘアミルクで髪をしなやかに整えたあと、ボリュームをおさえるヘアオイルを重ねるとよいでしょう。
ヘアオイルはスタイリングの仕上げとして、髪の毛先中心にごく少量をなじませてツヤを足すという使い方もできます」
「ヘアミスト」は朝の寝ぐせ直しやスタイリングに
「ヘアミストは、乾いた髪の内側と表面からまんべんなく吹きかけて、髪になじませると効果的。朝起きてすぐのブラッシング前や、寝ぐせ直しにも使えます。
また、髪に適度な湿り気を与えながら潤いを守ってくれるので、ドライヤーやアイロンを使ったスタイリングがしやすくなるメリットも。その後、オイルやスタイリング剤などを合わせてもOKです」
頭皮のコリをほぐして巡りをよくする、マッサージ習慣のすすめ
「大人の髪と頭皮ケアでぜひ取り入れて欲しいのが、頭皮をほぐすマッサージ。スマホやPCの使いすぎ、食いしばりなどで、自分が想像する以上に頭皮が硬く凝っている人が多いんです。
頭皮が硬くなり、血流が悪化すると、毛包に栄養が行き届かず良い髪が育ちません。手軽にコリをほぐせるアイテムなども活用して、頭皮の巡りを改善する習慣を1日1回だけでもぜひ取り入れて」
マッサージは頭皮の筋肉から。シャンプー中にも取り入れて
マッサージでまずアプローチするのは、頭皮の下で左右それぞれに薄く広がる3種類の筋肉。
「まず最初にほぐしたいのが、頭の両サイドにある側頭筋。気づかないうちに食いしばりで過剰に使ってしまう筋肉(咬筋)ともつながった、硬くこりやすい部分です。
続いて後ろの後頭筋、さらに前頭筋は、おでこにつながる生え際を中心にマッサージを。
周辺の筋肉を先にほぐして血流を良くしておくことで、最終的にいちばんしっかりほぐしたい頭頂部を効率よく動かせるようになります」

「シャンプー中のマッサージは、頭皮をひと通り洗ったあとにプラス。シャンプーブラシやスカルプブラシは当てたその場でクルクルと、小さく円を描くようにほぐしましょう。
髪がからまらないように、場所を変えるときはいったん頭皮から離して。ブラシを当てたまま、こするように横移動して使うのはNGです」
より広く、より深く。電動ケアブラシをスペシャルケアに
「頭皮をより広範囲かつ深い部分までしっかりほぐせる電動マッサージャーは、30代以上なら一人一台は持っておきたいくらいのマストアイテム。
防水仕様なら、シリコーンブラシと同様にシャンプー中に使えます。週1~2回のスペシャルケアとして取り入れるのもよいですね」

頭皮がこりやすい、スマホ疲れやデスクワークの合間にも
頭皮マッサージはシャンプー中だけでなく、頭皮がこりやすい生活のシーンでもこまめに取り入れるのがおすすめ。
「スマホやPCを多く使い、目を酷使していると目の動きにも関与している後頭部の筋肉がとても凝りやすい状態。特に、後頭部の首の付け根のくぼみ(ぼんのくぼ)はツボが多く集まる部分です。
ここに頭皮ケアブラシを当てて頭の重みをかけると、自重によるほどよい圧がかかって目の疲れやコリもすっきりします。

デスク回りにマッサージアイテムを常備して、仕事の合間のリフレッシュとしても、頭皮マッサージをぜひ取り入れてみてくださいね」
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