IDÉE TOKYOでは2021年7月21日(水)から8月23日(月)にかけて、リトアニアのデザインスタジオformuniform(フォームユニフォーム)によるデザインプロダクトDrawstring BagのPOP UPを開催しています。
formuniformのデザイナー アイステ・ネステロバイテさんは、リトアニアの首都ヴィリニュスを拠点に活動されています。
アイステさんはリトアニアで活動する若手デザイナーたちの中心的な存在であり、2007年にはリトアニア初のデザイン・セレクトショップHotel of Thingsの立ち上げにも参加しました。
ロフトアパートメントと呼ばれる2階建を自宅兼アトリエにして、パートナーのユリヨーナス・アーボナスさんと一緒に生活されています。仕事場は2階にあり、デザインから発送業務まで、縫製以外のすべての作業はこのロフトでされています。
リトアニア語だけでなく英語も話せるアイステさん。今回は松田さんに通訳いただきながら、デザイナーとして活動されているアイステさんご自身のお話や、formuniform立ち上げから現在に至るまでについて、リトアニアと東京をリモートで繋いでお伺いしていきます。
*IDÉE TOKYO POP UP取扱い商品ラインナップ
〇XS /スマホサイズ
〇SSサイズ
〇Sサイズ
〇Backpack / Lサイズ
―アイステさんの住む自宅兼オフィスはどのような場所にあるのでしょうか?
自宅はリトアニアの首都ヴィリニュスの元工場跡をクリエイターたちが自由に改装して住んでいるロフトエリアと呼ばれる地域にあります。私の自宅兼オフィスもパートナーのユリヨーナスがリノベーションしました。専属の縫製工房も市内で、車で7~8分の距離にあります。
ロフトは真っ白なキューブで窓の外にも緑がないので時々うんざりしますが、週末には森や湖に足を伸ばし、自然のなかに身を置くようにしています。
―森や湖で過ごすのがお好きなんですね。どちらまで出かけられるのですか?
新型コロナウイルスが広がる前までは、リトアニアから遠く離れた自然豊かな場所で過ごすことが大好きでした。スペインのランサローテ島やヨルダンがとても楽しかったです。
コロナ禍になってからはリトアニア国内でよく過ごすようになり、ネリンガにあるクルシュー砂州(さす)をとても気に入っています。クルシュー砂州はユネスコ世界遺産の文化遺産に登録されており、住んでいるヴィリニュスから車で3時間ほどの距離にあります。幅2km、長さ98kmの細長い島の形をしており、なんとこの長さはリトアニア全土の約半分に匹敵するんです。本土からは離れているので、普段とは違う自然風景と空気感を楽しめます。
今年の夏は家から車で約30分の距離にあるガルヴェ湖へよく行っています。ガルヴェ湖のあるトラカイは夏になるととても混む場所なんですが、幸いにも地元の人だけが泳ぎに行くような場所を見つけたので、そこへ行って過ごしています。
他には白砂の浜辺があるゲラ湖や、住まいのあるヴィリニュスを流れるネリス川のほとりを散歩したりしています。
自然のなかで歩きながら辺りのにおい、景色、音を体感して過ごしてます。そこで見たものを写真に撮ることもとても好きです。
(住居兼アトリエであるロフトは、その名前の通りロフト構造で豊かな天井高が確保されている。アイステさんのお子さんはいつも1階で遊び、アイステさんとパートナーのユリヨーナスさんはロフトで仕事をしているそう。)
(首都ヴィリニュスより車で30分ほど走ると、湖畔のリゾート地であるトラカイに着く。ここトラカイにあるガルヴェ湖には大小21の島があり、そのうちのひとつに建つトラカイ島城は湖上に浮くような美しい姿で親しまれている。写真:アイステ・ネステロバイテさん)
(首都ヴィリニュスから車で3時間ほどの距離にあるスミルティネは、国立公園に制定されているクルシュー砂州の北部に位置している。写真:アイステ・ネステロバイテさん)
―formuniformのはじまりはエプロンからだったのでしょうか?
はじまりはエンベロープシリーズという革のバッグコレクションでした。ベルトやサイズ違いを付け替えてカスタマイズできるプロダクトです。
エプロンはカフェインテリアデザインのプロジェクトの際、クライアントからのコメントがきっかけで生まれたシリーズです。エプロンだけど着るだけでしっかりした印象に見えるジャケットのようなエプロンがあったらいいな、と依頼を受けて、私自身もおもしろいなと思って作ったのがはじまりです。
(ダブルワークをするデザイナーが多かったため生まれたプロダクト。)
Drawstring Bagシリーズは、いつも生活の中で時間がない!と思っていて、忙しい中で少しでも時間短縮したいという思いから生まれたかたちです。開け閉めのスムーズさにこだわりました。
個人的な経験や想いからアイディアが生まれることが多いです。考える時は、静かで整理整頓された場所で集中することもあります。
―アイステさんがデザインするときにどのようなことを心がけていますか?
ユニバーサルでユニセックスなデザインが私の目標なので、それを心がけています。プロダクトデザインとして量産が可能なもの、何世代にも渡って廃れないデザイン性、ユニバーサルなデザインに関心があります。formuniformという名前は、たくさんあった候補の中から、追求しているデザインの理念に相応しいと考えて決めました。
―そうなんですね。アイステさんご自身が今後何かチャレンジしたいと考えていることはありますか?
まだ詳しいことは決まっていませんが、環境に配慮した新しい素材を使ったコレクションを作っていきたいと思っています。
―これからまた新しいformuniformのプロダクトを見られることを期待しています。今日はありがとうございました。
次回は、formuniformと日本を繋げていただいているLTshop主宰 松田沙織さんへお話しを伺います。
〇LTshop主宰 松田沙織さんインタビュー 前編
〇LTshop主宰 松田沙織さんインタビュー 後編
8月23日(月)まで開催しているPOP UPでは、formuniformの新色もご覧いただけます。
カラーバリエーションが豊富でその色味も素敵なformuniformのDrawstring bagシリーズ。自分の好きな色やお洋服と合わせたい色で選ぶ時間も楽しいです。
新色のSeafoam(シーフォーム)は今年のトレンドカラーと重なり、生地の生産元もよいタイミングでこの色の染色を実現できて、各国で好評を得ているそうです。
8月23日(月)まで開催中のformuniform POP UPでは、これまでにないほど多くのラインナップをご覧いただけます。この貴重な機会をどうぞお見逃しなく。
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