一般的な削り屋さんと異なり、NICATAでは原料の魚選びから始まります。魚市場に足を運び、漁場や漁の方法を確認し、魚質、脂の乗り、皮目や血合いを見て、ダシがよく出るか削りにして花が綺麗に立つかなど、その違いを経験と感覚で判断します。
市場から工場に運んだ魚を水洗いし、下処理をして蒸篭(せいろ)に並べ、それを真水で煮上げます。産地によっては時短や煮崩れを防ぐ為、塩水や海水を使いますが、塩分により魚の旨味が逃げる為、時間をかけて温度を調節しながら丁寧に煮上げます。
煮上がった魚から上がる蒸気を飛ばし、蒸篭ごと台車にさし風の通るように隙間を作り台車ごと乾燥機に入れます。一次乾燥では薪を燃やした熱源をファンで送り込み、燻製しながら乾燥。バーナーを併用するメーカーもありますが、NICATAでは薪のみを使用します。
一次乾燥から上がった魚を燻製の香り付けをメインとした二次巻倉庫へ。地下室で薪をくべての直火乾燥で、昔ながらの手火山式に最も近い形の乾燥方法になります。一次乾燥より低温で燻製の香りをより付けながら香り高い節に仕上げます。
仕上がった節を、仕上がりや質の良し悪し、混ざった魚や異物がないか、蒸篭を1枚ずつチェック。選別の終わった魚をメッシュの機械の中で転がし、鱗や付着物を落とします。金属探知機を通し梱包され 伊豆秋又節 NICATA が出来上がります。