醤油をつくっている平成諸味蔵では、岩手産の丸大豆と小麦を仕込んでいます。もろ味の香りが広がる蔵の中には、創業当時からの大きな木桶が並んでいます。蔵と木桶、そして、熟練の業によるササチョウの味です。
春夏秋冬の間、ゆっくりと木桶の中で熟成したもろ味を搾ると、濃厚な香りとコク、旨味が詰まった醤油が生まれます。原料の入荷から、商品の包装まで、丁寧な手作業により仕上げていきます。
「味つゆ」は、家庭での鰹節からダシをとり、かえしの醤油と合わせてつくっていた頃のつゆ。そんな、故郷のつゆです。職人が鰹節を泳がせるように時間をかけてダシをとっていきます。
濃厚な鰹の香りと旨味のつゆは、とくに麺類がうまくひき立ちます。岩手県花巻で、ササチョウつゆは「蕎麦・ひっつみ汁」には欠かせない存在で親しまれています。
秋田杉の木桶が並んでいる味噌蔵では、自然の温度の中で、長い間クラシック音楽を聴かせて熟成させるお味噌もあります。熟成の期間中に音楽を聴かせる事で、味噌の中に生きている「酵母」の働きが旺盛になり、香りと旨味が高まるようです。
香りが良く旨味があり、大豆の力が活きた味噌は、お味噌汁はもちろん、焼きおにぎりも美味しくいただけます。