100年以上続く〝地域の誇り〟本州最南端の金柑(キンカン)

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諸国良品

2016/02/12

本州最南端にあたる和歌山県串本町紀伊大島にて、温暖な気候と黒潮の浜風を受けながら、古くから栽培されてきたキンカン。金色の柑橘から由来するキンカンの中でも、串本産は大粒で色目が良く、糖・酸度のバランスが良いのが特長です。実に100年以上の歴史を持ち、地域の特産物としての地位を築いてきました。

串本町のキンカンは明治時代末期に同町樫野地区の樫田文衛門さんが導入したのが始まりで、現在全国の産地の中では最も古いとされています。大正時代以降栽培が急速に広まり、昭和30~40年代にかけて最盛期を迎えました。

紀伊大島のキンカン生産者は「串本金柑部会」に所属しており、70代の生産者が中心となって産地維持に努めています。時には部会の仲間と情報交換をしながら、意識の統一や品質のレベルを高め合っています。

県外にキンカンの産地が少ないことから、品質や生産性の向上を目的とした視察研修などはせず、独自に産地を形成してきました。

剪定、施肥、除草剤を使わない草刈り、黒点病対策の消毒、収穫前の摘果など、収穫までに一年を通して作業をこなします。

キンカンを水洗いしタネとヘタを除き、そのまま丸かじり、ジュースなどで美味しくお召し上がりいただけます。100グラム当り、ビタミンE2.6mg、マグネシウム19mg、カルシウム80mg、食物繊維は4.6グラムと豊富です。

フルーティなキンカン酒に、甘く煮詰めて甘露煮に、また一度キンカンを茹でこぼし、はちみつ、しょうがと煮てキンカンしょうが茶にしても美味しくお召し上がりいただけます。

生産者紹介

  • 供給者画像:生産者名 串本金柑部会 永田邦子さん

    生産者名 串本金柑部会 永田邦子さん 詳細

    キンカン栽培を50年以上努める永田さんは、「串本のキンカンは施設栽培ではなく、燦々と降り注ぐ太陽をいっぱいに浴び、温暖な黒潮の恵みと潮風があたるような、自然の下での露地栽培によって育ちます。仕事するときは一生懸命。雨で作業ができない日は皆で集まってお茶を飲んで息をつく。栽培の一番のポイントは、キンカンに愛着を持つこと。収穫も機械に頼らず、はさみで一つ一つ丁寧に手取りしています。」とおっしゃっていました。