麹と天日塩を明治弐年製七尺杉桶に2年間手塩にかけ、丹精込めてじっくり天然熟成もろみを、熟練の職人が1枚1枚搾り布に包んで丁寧にもろみを搾ります。この一滴一滴が信州産丸大豆醤油となります。搾りきらない雑味のない旨味が魅力です
厳選された信州産大豆をじっくりと蒸しあげ、信州産小麦もすべて自社で炒り、割砕します。仕込む醤油により割砕の大きさを変えるこだわり。仕込塩には国内産天日塩を使用しています。通常の食塩と違い塩角がなく甘味のあるやさしい塩味です。
 
信州の厳冬、寒の季節に醤油の麹造りから仕込みを行います。雑菌の少ないのでより良い醤油麹が出来上がります。温度制御装置にて麹の温度管理をしておりますが弊社では必ず宿直が入ります。いわゆる麹のお子守です。
搾りは歩留りを気にせず、旨味を追求し、搾りきらない雑味のない搾りです。火入は香味と紅溜り色を引き立て味を整えます。昨今では釜で火入れをする醤油は減りましたが、弊社ではいまだに釜で火入れをします。決して手間と時間を惜しまず丹精込めて造ります。
 
醤油の造りに大切なことは『一麹、二櫂、三火入れ』といわれるポイントを弊社では五感で醸しながら醸造しています。いきもの(麹菌や酵母、乳酸菌)をあつかっている我々にとって醤油造りは子育てのようなものです。
醗酵食品を代表する醤油。じっくりと時間をかけるからこそ、醸される重厚な風味でありながら決して素材の味や風味の邪魔をせず、引き立てる醤油が出来上がります。植物性たん白質由来の旨味だからこそ成せる技です。