皮膚科医に聞いた、効果を最大限高める「日焼け止めの塗り方」

皮膚科医に聞く、意外と知らない「日焼け止めの塗り方」

おたより/暮らしのQ&A

2026/07/15

肌老化の天敵・紫外線から肌を守る日焼け止め。毎日なんとなく塗ってはいるものの、実は“正しい塗り方”を実践できている人は少ないかもしれません。改めて、きちんと押さえておきたい基本の塗り方から選び方、塗り直しまで、美容皮膚科医の廣瀬嘉恵先生に詳しくうかがいました。(取材・文/草野舞友 イラスト/Rei Kuriyagawa)
銀座よしえクリニック 総院長
お話を聞いた人:廣瀬嘉恵先生
美容皮膚科医。東京大学大学院医学研究科卒。銀座よしえクリニック・総院長。2003年に開業し、現在は都内を中心に8院を展開。特にエイジング治療は、年間数万人の実績がある。

使用量や塗るタイミングは? 意外と知らない基本の塗り方

——紫外線はしみやそばかす、しわ、たるみ、乾燥など、さまざまな肌トラブルの原因になりうるため、日焼け止めこそ健やかな肌づくりのキーアイテムといえます。まずは効果を最大限、引き出すための正しい塗り方を教えてください。

廣瀬嘉恵先生(以下、廣瀬) 顔全体はもちろんですが、肌が露出している部分には漏れなく、しっかり塗りましょう。少量を薄く伸ばす程度では効果を十分に得られない場合があるので、ムラなく“たっぷり”塗ることが大切です。

——塗るタイミングは?

廣瀬 朝のスキンケアのあとでOKです。そのあと、普段通りのメイクをします。出かける直前ではなく、15~30分前には塗っておくと肌になじんで密着し、効果をより高めることができます。外出予定がなくても、スキンケアの一環として毎日、一年中、塗る習慣をつけましょう。

——化粧下地やファンデーションにも紫外線ケアの効果があるものも多いですが、日焼け止めは別で塗るほうが良いでしょうか?

廣瀬 短時間の外出であれば、化粧下地やファンデーションだけでも◎。長い時間、外で過ごす場合は、日焼け止めを別で塗ることをおすすめします。

SPFやPAって? シーン別日焼け止めの選び方

——日焼け止めに記載されているSPFやPAは何を表していますか?

廣瀬 SPFは、「Sun Protection Factor」の略でUVB(肌に赤味や炎症をもたらす)を防ぐ効果の目安を示していて、最高値はSPF50+です。

一方PAは「Protection Factor of UVA」の略称で、UVA(肌の奥まで届き、しみやしわ、たるみの原因になる)を防ぐ効果の目安を示しています。こちらの最高値はPA++++です。

——できるだけ効果が高いものを選ぶほうが安心でしょうか?

廣瀬 日常的に使用するものは、SPF30/PA++あれば十分。レジャーに行く、移動時間が長いなど紫外線を多く浴びる日は、SPF50+/PA+++の日焼け止めを選ぶと安心です。

SPFとPAが高いほど、確かに紫外線防御力は高いのですが、刺激が強かったり、乾燥しやすかったりと、肌に負担がかかることも。そのため「とにかく高いものを」ではなく、シーンに合わせて使い分けるのがおすすめです。

日焼け止め以外にもUVカット効果のある帽子や機能服、日傘なども上手に併用しましょう。

——SPFやPA以外に選ぶうえで、確認するポイントはありますか?

廣瀬 「紫外線吸収剤」を使用しているものはケミカル、紫外線吸収剤の代わりに「紫外線散乱剤」を使用しているものは、ノンケミカルとよばれます。

一般的に、ケミカルのほうが日焼け止め効果が高く、ノンケミカルのほうが肌への刺激が少ない傾向が。肌が敏感な人やこどもには、ノンケミカルのもの、ケミカルなら低刺激性のものを選ぶと安心です。

出先でもOK。塗り直しはパウダーがラク

——日焼け止めは2~3時間ごとに塗り直すのが理想的と言われていますが、メイクをしていたり、出先だと、なかなかハードルが高いように感じます。

廣瀬 メイクをしている場合は、日焼け止めを塗る代わりに、UVカット機能付きのパウダーを軽くはたくのが手軽な方法です。

日焼け止めパウダーをつかう女性のイラスト

パウダーだとしわやヨレが気になるという人は、スプレータイプの日焼け止めをふきかけたり、手に取って、顔にのせるようになじませて。いずれも、汗や皮脂をティッシュなどで軽くおさえてから行いましょう。

※商品のパッケージに記載された使用方法に従ってご使用ください

自分に合うものがわかる。5タイプの特長と使い分け方

いろいろなタイプの日焼け止めが店頭に並んでいて、何を選んだら良いかわからない……、そんな方のために、代表的な日焼け止めタイプとそれぞれの特長、合う肌タイプをまとめました。

ミルクタイプ

特長:種類が豊富で、保湿力もあり。日焼け止め効果が高く、レジャーにも安心
合う肌タイプ:乾燥肌や敏感肌。子どもにも使いやすい

ジェルタイプ

特長:水分が多く、軽い質感。白浮きの心配がなく、ベタベタするのが苦手な人にも◎
合う肌タイプ:脂性肌・混合肌

ローションタイプ

特長:水分が多いので伸びが良く、ベタつきが少ない。水や汗で流れやすいので、短時間の外出向き
合う肌タイプ:どの肌タイプも使いやすく、体にも塗りやすい

クリームタイプ

特長:油分が多めで、保湿もしっかりしたい人に。密着力が高く、長時間外出の日にも
合う肌タイプ:乾燥肌・敏感肌

スプレータイプ

特長:広範囲に塗布しやすく、使用できて背中や髪にも使えるが、塗りムラが出やすい。手のひらに日焼け止めがつくのが気になる人にもおすすめ
合う肌タイプ:どの肌タイプも使いやすく、塗り直しにも便利


オイル、バーム、ジェル、ミルク…… 自分に合う「クレンジング」の見つけ方_M7U30a

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