【商品開発者が語る無印良品】気になるにおいと素材の関係

2020年7月24日

工場で靴下づくりの修行をしたことのある商品開発者が、靴下の魅力や、靴下にまつわるくらしのコツを毎月お届けしています。

さて、みなさんは靴下の混率表記を見たことはありますか。

無印良品では、綿や麻、ウールなど天然の素材の持つちからを大切に考えものづくりをしています。
靴下においてもおなじ考えのもと、綿やシルク、ウールなどの素材を使っています。

自然素材を使う理由

理由は、肌触りはもちろんのこと、素材がもつ「天然の機能」がすぐれていると考えているからです。
靴下に一番多く使われている「綿」は、吸湿性が高く通気性にすぐれているため
足の汗をしっかりと吸い取ってくれます。

夏に気になる汗とにおいのこと

足の裏には、汗腺が密集していて体の中でもっともたくさん汗をかきやすい部分といわれています。
靴下自体の吸湿性が悪いと、かいた汗は行き場がなくなり靴の中の熱がこもって蒸れてしまいがちです。
高温多湿状態になった靴の中では、雑菌が繁殖し臭いの元が増加し、その結果、足・靴下・靴から臭いが発生しやすくなるのです。

ムレやにおいが気になる方は、綿などの自然素材の混率が高い靴下を選ぶのも一つの解決策です。

靴下の混率でおすすめなのは

「自然素材の混率が高い靴下」が良いならば、綿100%の靴下が良いのでは…。
実は、綿100%の靴下は市場ではあまり見かけることがありません。
一般的な靴下は「綿」の他に「ポリステルやポリウレタン」などの糸も混ぜながら編み立てます。
これらはゴムとして使っていたり、つま先部分を補強したり、靴下のフィット感を持たせたりするために必要な素材です。
綿100%の靴下をつくることは可能なのですが、綿だけだとフィット感がなく、ずるずると落ちてきてしまう靴下になってしまいます。

無印良品の靴下も、フィット感が弱い綿100%の靴下は現在販売していません。
ですが、綿素材の持つ快適なはき心地を感じていただけるよう、可能な限り綿の使用量を増やした混率で展開をしています。

自然素材を大切に使いながら、足にフィットして、ずれ落ちにくく、
快適なはき心地になるような靴下を目指して、日々改良を繰り返しながらものづくりをしています。

汗をかきやすい夏も、無印良品の靴下で快適にお過ごしください。