「気に入っていたものだから、直してもう一度着たいなと思っていたんです」
と、両膝に大きな破れのあるジーンズをお持ちになったお客様がいらっしゃったのは、「無印良品の衣服デザイナー・パタンナーのリペア&リメイク工房」の受付窓口。無印良品の店舗の一角に作業台やミシンを用意し、お客様がお持ち込みになったさまざまな服のリペアやリメイクを引き受ける、店頭イベント※です。
※有料。内容により料金は異なります。無印良品以外の服もOK。当て布やボタンなどのお持ち込み可能。
穴あきや破れのリペアはもちろん、ポケットやエルボーパッチをつけて服の表情を変えたり、古い服をバッグにリメイクしたり、あるいは用意してある残反から好きな色柄を選んでバッグを作る、ということもできます。リペア&リメイクを担当するのは、普段、無印良品の衣服や雑貨の企画開発を手掛けているデザイナーやパタンナーです。
着込んでやわらかくなったリネンのシャツのお持ち込みは、キッチンウェアとして使いたいということで、丈を短くしてポケットをつけたいというリメイクのご要望です。
「キッチンで使うのであれば、ポケットを大きめにするのはどうですか? いろいろ入れられて便利ですし、アクセントにもなります」と、デザイナーからのアドバイスにお客様も納得。ポケットには、左右で異なる布を選んでいただきました。
お客さまの要望に直接応える喜びを味わいながら
「このイベントでは、お客様のご要望を直接伺って、その方だけの一着に仕上げるというのがいつもの服づくりとはまったく異なる点で、それが難しくもありますが、やっぱり楽しくてうれしいです」
そう話してくれたのは普段子ども服を手がけているデザイナー。「子どもが小さいときに着ていたワンピースを大人になった彼女のパソコンバッグにリメイクして欲しい」という要望を受けて、お預かりしたワンピースにハサミを入れているところでした。
「すごく大切にされてきた一着なんですよね、きっと。新しい形になって、また愛用してもらえるといいなと思いながら作っています」
もともとこのイベントが始まったきっかけは、ReMUJIの「染めなおした服」や「つながる服」をご覧になったお客さまからの声でした。
「こんなふうに、自分も愛用の服を生まれ変わらせてもう一度着たい」
その声にお応えすべく、店頭に工房を設けてその場でお持ち込みのリペア&リメイクを行うこのイベントが立ち上がり、これまで、無印良品荻窪(東京都)や無印良品イオンモール橿原(奈良県)、無印良品ソラリアプラザ(福岡県)などで、6回開催してきました(2026年8月末現在)。
「愛用していたアイテムをお持ち込みになるお客さまだけでなく、Tシャツにポケットをつけて欲しいと購入したばかりのアイテムをリメイクされる方もいます。残反で作るバッグはメニューにもあるのですが、いろいろな残反をパッチワークしてスカーフを作ってほしいというご要望もあったりして、なるほどそういう発想もあるのだなとお客さまのリクエストに刺激を受けたりもします」
アイテムとリクエストをお預かりして、お渡しまではだいたい1時間〜3時間程度。お客さまはお買い物やお食事などに出かけて、できあがりのころにお戻りになります。完成品のお渡しは、受け取るお客さまもお渡しするデザイナーやパタンナーも、思わず笑顔の瞬間です。
今後も、『無印良品の衣服デザイナー・パタンナーのリペア&リメイク工房』は日本全国の店舗を巡る予定です。ご愛用の一着を生まれ変わらせたり、布を選んでオリジナルバッグをつくったり。繕いや手仕事の楽しみを味わうお手伝いをさせていただきます。無印良品ではこの活動を通して、「使わなくなったら捨てる」という選択から「手を加えて服を永く大切に使う」という価値観を伝えていきます。お近くでの開催の際には、ぜひお越しください。