無印良品のユニットシェルフは、使い方や部屋に合わせてパーツを組み、形や大きさを変えてカスタマイズできる収納棚です。塗装されていて汚れを拭き取りやすいスチール製、水回りに強くキッチンや洗面所でも使われることの多いステンレス製、やわらかな雰囲気のパイン材製の3つの素材で作られ、モジュールが統一されています。1997年のデビュー以来、現在も同じ規格で製造・販売されている、無印良品の収納の代名詞的存在です。
「使い方も場所も選ばない、極めて自由度の高い収納です。お引越しやライフステージの変化で用途が変わっても、パーツを組み替えれば新しいくらしにフィットできる。そしてとても頑丈。永く使える収納です」
そう話してくれたのは、無印良品東京有明のスタッフです。実は無印良品東京有明では、スチール製とステンレス製のユニットシェルフ(以後ユニットシェルフ)の回収とリユース品販売を行っているのです。
無印良品が資源循環・ReMUJIに取り組む中で、その特長からユニットシェルフも回収すればリユースできるのではないかと検討が進み、初めて回収・販売を行なったのが2021年4月。数日間のイベントでの試みでしたが、思った以上にお客さまからの持ち込みがありました。また一部店舗で、傷や汚れなどのあるわけあり品のユニットシェルフの販売も行ないました。
「多少傷があるわけあり品を『お買い得だね』と購入されるお客さまの姿を見て、『もともと耐久性が高いので、あるお客さまのところで役割を果たした後でも、次の使い手に繋げることができるんじゃないか』と、ユニットシェルフのリユースの可能性を実感しました」(無印良品東京有明スタッフ、以下同)
こうした準備期間を経て、2022年からユニットシェルフの回収とリユース品の販売がスタート。すると「ちょうどこのパーツが欲しかった」「棚板の買い足しにお手頃価格でちょうど良い」など、お客様からうれしい反響がありました。
「本来の魅力である『頑丈』『組み替えられる』という点、そして『発売以来ずっと規格が変わっていない』というところが、結果的に回収・リユースに適していたということなんだと思います」
ReMUJIの取り組みが商品の信頼度を上げる
リユース品には、ロングセラー商品ならではの面白さもあります。現在は販売していないデザインとの出会いです。たとえば、1997年〜2002年ごろに販売していたパンチングパネルの棚板は人気アイテムです。もちろん規格は同じなので、現行品との組み合わせもできます。
「昔から愛用してくださっている方が懐かしいと感じたり、今とはちょっと違った雰囲気、ヴィンテージ感のあるものに惹かれる方がいらっしゃったりするんです。ReMUJIの衣服も一点ものの魅力があると思いますが、リユース品のユニットシェルフも同じで、宝探し感が面白いですね。回収でそういったものがあると、スタッフもワクワクします」
また、回収を始めたことでユニットシェルフというアイテムそのものへの信頼度もさらに上がったのではないかと話します。
「回収したものを再販できることで耐久性の高さを表せていると思いますし、不要になったとしてもここに持ってくればゴミにならないということで、安心して新品を買っていただけています。ReMUJIで取り組む回収・リユース品販売は、ユニットシェルフという商品そのものの価値を高める取り組みになっているのかもしれません」
このユニットシェルフ回収・リユース品販売の取り組みについてもっと多くの方に知っていただき、循環の輪に参加いただくために、2025年にオープンした無印良品イオンモール橿原(奈良県)でも回収とリユース品の販売が始まりました。こちらでは併設の工房でメンテナンスを行い、組んだものやパーツを再販しています。
「回収したものは使われ方も使われていた場所もさまざまなのですが、掃除をすれば大抵の汚れは落ちますし、パーツを組み合わせればまだまだしっかり使えるものになるので、ユニットシェルフは頑丈で自由自在だなと、改めて感じます」(無印良品イオンモール橿原スタッフ)
くらしからくらしへ。手から手へ。形や使い手を変えて永く使い続けることができるユニットシェルフは、無印良品が目指す「ちょうどいい」循環を象徴するアイテムのひとつなのかもしれません。
※写真はすべて無印良品イオンモール橿原