人と風土が育てる酒 - チームワークで醸す蔵

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諸国良品

2021/05/14

江戸時代中期から酒造りをしていた古澤酒造場に生まれ育った古澤英保が、1894年に分家して創業。それ以来120年以上の伝統を受け継ぎながら新たな酒造りに挑む松乃井酒造場。今回は地元十日町市の松代地区で越後妻有里山協働機構が取り組む「まつだい棚田バンク」と連携し、日本酒の原料米として使用しています。大地の芸術祭をはじめとした十日町市の地域活性化の一つとして生み出された日本酒です。
 

山々に囲まれた豪雪地帯として知られる十日町市。近年は世界的なアートイベント「大地の芸術祭越後妻有アートトリエンナーレ」の開催地域として有名です。松乃井酒造場は十日町市の郊外に1894年に創業しました。

松ノ井酒造場は「チームワークで醸す蔵」と評されています。蔵人の平均年齢は40歳と若く自発的な新しい考え方で工夫しながら「美味しい酒を届けたい」という想いが様々な改善につながっています。

 

例えば「麴用の洗米の手洗い」にその想いが表れます。確かに洗米、浸水はデリケートな作業ですが並大抵の量ではありません。それを全て手作業で行い、米を割れる可能性を抑え目で見ながら丁寧な作業を行っています。

それ以外にも昔から和釜での蒸米、機械に頼らない麹造り、泊まり込みによるもろみ管理等こだわりは数え切れません。さらに、酒造りには欠かせない温度や時間と戦いながら美味い酒造りを目指しています。

 

十日町市松代地区は「星峠の棚田」をはじめとした日本有数の棚田が広がる地域で急斜面にある狭い耕作地が多く農機が入れず手間がかかること、高齢化によって生産者の減少で、水田の維持が課題です。

この日本酒の原料米は、大地の芸術祭を運営するNPO法人越後妻有里山協働機構が取り組むプロジェクトの一つ「まつだい棚田バンク」が生産。耕作放棄地となった棚田を受け継ぎ生産された十日町産コシヒカリです。

生産者紹介

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    株式会社 松乃井酒造場 詳細

    信濃川を挟んだ十日町市上野にある松乃井酒造場は、創業以来120年以上にもわたって培われた伝統の技を今に伝えています。赤松林の清水から仕込み水を取ったことが、「松乃井」の名前の由来。
    創業当時からの横井戸の水を用い、良質な米を自社精米する事により、昔から妥協しない酒造りを行っています。