暮らしのQ&A
つくり置き 何日までOK? 長持ちさせるコツ

2026/08/25
(取材・文/オカモトノブコ 撮影/林ひろし)
料料理研究家、ラク家事アドバイザー。身近な食材で手軽にできる料理が人気で、テレビ出演も多数。活動は料理だけとどまらず、冷蔵庫収納&食品保存のスペシャリストや食品ロス削減アドバイザー、防災士としても活躍。『ムダなく使いきれる! 冷蔵庫収納術』(COSMIC MOOK)、『もしもに備える! おうち備蓄と防災のアイデア帖』(パイインターナショナル)など、著書は80冊を超える。
つくり置きは何日まで持つ? 基本の考え方
つくり置きを安心安全に食べ切るため、まず覚えておきたいのが日持ちする日数について。
「冷蔵保存する場合、一般的には3~4日が目安です。もし長持ちさせたいなら、味付けに塩や砂糖、酢を使うことがポイント。微生物が増えにくくなります。
また、目安は食材の水分量によっても異なります。もやしなど水分の出やすい野菜は3日、にんじんやごぼうなど、水分が出にくい野菜では5日程度と考えて」(島本美由紀さん。以下同)
味付けを濃い目にすると延ばせる場合もありますが、時間が経つほど味が濃くなり、やがて風味も低下してしまうそう。やはり“なるべく早めに”が、おいしく食べるためのポイントといえそうです。
カレーなどの煮込み料理には、特に注意
カレーやシチュー、肉じゃがなどの煮込み料理を保存する場合、特に気をつけたいのが「ウェルシュ菌」による食中毒のリスク。
「特にドロドロしたカレーは熱が逃げにくく、菌が増えやすい温度が長く続きます。ウェルシュ菌は酸素に弱いという特長がありますが、カレーは空気に触れる面が少なく、常温で8時間放置すると菌が爆発的に増殖するという研究報告も」
これを防ぐポイントはまず何より、しっかり粗熱を取った料理を早めに冷蔵庫へ入れること。

「鍋で保存したいなら、水を張ったフライパンに氷や保冷剤を入れて冷やすと熱伝導率が良く、よりスピーディーに急速冷却ができます。
小分け容器に入れる場合も、同様にしっかり冷ましてから冷蔵庫に入れましょう」
保存容器は、どんなものを選ぶといい?
つくり置きの保存には、冷蔵庫を開けて中身がひと目でわかる透明容器を使うことも大きなポイントに。
「特に耐熱のガラス容器はにおい移りもなく、清潔さをキープするうえではベスト。おかずによっては電子レンジで温めて、そのまま食卓に出して使えるのもメリットです。
いっぽうのプラスチック容器は見えない傷がつきやすく、雑菌の繁殖や、におい移りがしやすい傾向に。ただし軽くて収納にも便利なので、3日程度のつくり置きや、色移りのしないおかずであれば問題なく使うことができます。

ガラス容器にはつくり置きのおかず、プラスチック容器にはゆでたブロッコリーや、菌が繁殖しないようにヘタを取ったミニトマトを保存するなど、種類によって使い分けるのもいいですね」
菌を繁殖させないため、おかずを取り分けるときは必ず清潔な箸を使うことも、基本的なポイントとしてしっかりおさえておきましょう。
ホーロー容器、使いこなしのポイント
ガラス素材と同様に、においや汚れがつきにくいのがホーロー容器のいいところ。
「塩分や酸に強いのも、ホーロー容器の長所です。保存するもので特におすすめなのは、味噌や塩こうじ、甘酒などの発酵食品、ぬか漬け、梅干し、キムチやピクルス、マリネなど。
また、残ったカレーやミートソースなど、においや色がつきやすい料理の保存にもぴったり。金属製で熱伝導率が高いため、氷水で素早く冷やしたいときにも向いています。

冷蔵庫で保存するときは中身がパッとわかるように、マスキングテープで日付と食品名を書いておくといいでしょう」
たくさんつくったら、小分け冷凍との併用を
どうせつくるなら、一度にまとめたほうが簡単。けれど、つくり過ぎて味が落ちたり、気づいたら腐って捨ててしまった……という経験はありませんか?
「実は、国内で家庭から出る食品ロスの総量は、事業系からの廃棄量とほぼ同じ(※)。大きな原因のひとつが、つくり置きのおかずも含む食べ残しです」
※出典 環境省 https://www.env.go.jp/content/000408175.pdf
こうしたフードロスや、味の劣化、つくり過ぎて家族が飽きてしまったりするのも防ぐためには、同時にまとめて冷蔵・冷凍を行う“ダブル保存”がおすすめ。

「冷凍おかずは、1食分ずつラップで包んだものをフリーザーバッグへ入れてダブル冷凍することで、おいしさをキープできます。
食べるときは冷蔵庫にしばらく置いたり、電子レンジを使うなどで解凍を。お弁当のおかずにも重宝しますよ」
つくり置きの工夫とアイデアの数々で、日々のごはんをおいしく安全に、ムダなく楽しんでいきたいですね。
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