ゆらぎに寄り添う。養生日和
ホルモンバランスの乱れを予防。体が楽になるあったか養生

2025/11/08
取材と文・高浦彩加 撮影・藤井由依
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フィトテラピースクール「le bois Phytotherapy School (ルボアフィトテラピースクール)」代表。日本における植物療法・フェムケアの第一人者。20代前半にダストアレルギー気管支喘息を発症した事をきっかけに、フランス国立パリ第13大学で植物薬理学を学ぶ。帰国後はサンルイ・インターナッショナルを設立し、植物療法を活用したアイテム制作やセミナー活動を展開。日本での植物療法の普及に尽力している。主な著書に『自然ぐすり』『潤うからだ』(いずれもワニブックス)など。
Instagram: @atsuko1705
仙骨をあたためて、骨盤まわりの巡りを改善
冷えが厳しくなる冬は血行不良により、生理痛や更年期症状といった女性ならではの不調が悪化しやすい季節。
「女性は生理や妊娠、出産、ホルモンバランスの乱れなどの影響で、血液の循環が悪くなり、体内に滞ってしまう瘀血(おけつ)という状態になりやすい傾向があり、特に冬は注意が必要。
ついつい冷えを感じやすい手先足先をあたためることに注力してしまいがちですが、おすすめしたいのが仙骨まわりを温めるセルフケアです」と、植物療法士の森田敦子さん。

仙骨とは、背骨の最下部、骨盤の中央にある骨のこと。仙骨のそばには、子宮や卵巣があり、あたためることで骨盤まわりの血流が促され、ホルモンバランスが整いやすくなります。
「仙骨まで覆えるようなハイライズショーツや腹巻きを身につけることで、骨盤まわりだけではなく、全身をじんわりあたためることができます。素材は綿やシルクといった自然素材がベター。触れるだけで安心感を得られるはず」

内側から整えるハーブや食品を活用して
体をあたためるケアと併せて取り入れたいのが、食べものや飲みものの力を借りた“内側からのケア”。
「女性ホルモン様作用を持つハーブや食品は、ゆらぎ期の強い味方。チェストベリー、メリッサ(レモンバーム)、セージ、大豆、高麗人参などは、体の調子をゆるやかに整えてくれます。
また、取り入れやすい選択肢としてすすめたいのがお茶。あたたかいお茶は胃腸にもやさしく、体があたたまるだけではなく、例えば、黒豆茶には女性ホルモンのエストロゲンに似た構造を持つ大豆イソフラボンが豊富なうえ、ポリフェノールの一種であるアントシアニンが含まれ、美容面でもうれしい効果が。

ほかにもルイボスティーは、ホルモンバランスを整え、腸内環境や免疫機能を整える働きがあります。黒豆茶同様、ポリフェノールの一種のフラボノイドが豊富で抗酸化作用も期待できます。
また、女性に不足しがちな鉄分やビタミン類、ミネラルなどを豊富に含み、スーパーフルーツと呼ばれるサジーのドリンクやゼリーをおやつに取り入れるのも良いですね」
自分の体を思いやる、ちょっとした選択を暮らしの中で取り入れることで、寒さが厳しい冬を快適に乗り切りましょう。
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