無印良品の洗いざらしオックスフォードシャツが長く愛される理由

定番 きほん服 シャツ オックスフォード こだわり

おたより/きほん服

2025/03/14

きほん服ってなんだろう? 流行がうつり変わっても、いつもクローゼットに入っている服、気がつくとつい手にとってしまう服。そう聞いて、誰しも装いのきほんとなる服が一着や二着は思い浮かぶはずです。着やすくて実用的。くらしに寄り添う服こそが、無印良品が考える「きほん服」です。

シャツやTシャツ……形は同じでも、どこか佇まいが違う——。そう感じることはありませんか。それは素材自体や織り方はもちろん、どのような「糸」を使うかで雰囲気が変わるからです。

無印良品も、それぞれの特性を活かして、アイテムごとに糸を使い分けています。例えば、オックスフォード生地のボタンダウンシャツ。
定番 きほん服 シャツ オックスフォード こだわり

紳士 洗いざらしオックスボタンダウン長袖シャツ

ひと口にオックスフォードといっても、20〜40番手の糸を使った定番の「レギュラーオックス」や、80〜100番手の糸を使用した上品な「ピンオックス」、120〜140番手の糸を用いた高級感のある「ロイヤルオックス」など、同じ生地でもさまざまな種類があります。

種類は数あれど、オックスフォード生地は縦糸が「単糸」、横糸が「双糸」のものが一般的。それがオックスフォード生地特有のハリコシを生み出しています。
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紳士 洗いざらしオックスボタンダウン長袖シャツ

一方で、無印良品の洗いざらしオックスフォードシャツは、縦糸・横糸ともに「単糸」で織っています。なぜ、横糸を単糸にするのか。生地のハリ感を適度に抑え、肌なじみがよく、誰でも着やすく、そしてオンオフ問わず着ていただけるオックスフォードシャツに仕上げるためです。

ちなみに双糸とは、2本の糸を撚り合わせた糸のこと。耐久性の高さだけでなく、ハリ感を出すことができます。また、糸を撚り合わせることで斜行(編み上がりが斜めにゆがむこと)も解消されるため、ニットをはじめ幅広く使われています。また、ツヤが出るのでドレス系シャツにも用いられます。

単糸は文字通り一本の繊維からなる糸のこと。カジュアルな雰囲気の生地をつくるのに向いているとされ、無印良品ではデニムなどのアイテムに用いるケースが多いです。

店頭に足を運んだ際には、ぜひ糸から生まれる質感の違いを観察してみてください。きっと服選びの新たな楽しみに出合えるはずです。


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