あたりまえだけど大切なことが、私のきほん|きほん服インタビュー⑤松本有未さん(ギャラリーオーナー)

定番 きほん服 インタビュー スウェット

おたより/きほん服

2025/03/17

きほん服ってなんだろう? 流行がうつり変わっても、いつもクローゼットに入っている服、気がつくとつい手にとってしまう服。そう聞いて、誰しも装いのきほんとなる服が一着や二着は思い浮かぶはずです。着やすくて実用的。くらしに寄り添う服こそが、無印良品が考える「きほん服」です。

「無印良品のきほん服・春」の特集でモデルを務めてくださったみなさんに、それぞれが考える「きほん」について聞きました。六人六様の「きほん」の話。汐風が薫る港町で「gallery nagu」を営む松本有未さんが考える「きほん」とは?

——「きほん」と聞いて、どんなことを思い浮かべますか?

「最初に思い浮かんだのが、物事とか行為とかにおいて無意識にする動作にきほんが全部あるということですね。自分のなかの軸というか、あたりまえだけど大切なことが、きほんなのかなと感じています」
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——暮らしのなかで、「きほん」にしていることありますか?

「お香を焚いたりして、自分をリセットしたり、心を整えたりすることです。自然が豊かな場所に引っ越してからは、最寄りの駅までの道すがら、花や植物などの季節の移ろいに目を向けて、季節を感じることもよくします。あとは家が山の中にあるから、空気が澄んでいて星もきれいなので、深呼吸して星空を眺めたりもします」

——「自分のなかの軸」というお話がありましたが、軸をつくるうえで心がけていることはありますか?

「人もすごく好きなので、友人だったり、ギャラリーに来たお客様と会話をしたり、本を読むことですね。自分がリセットされる感覚があります。その理由を考えてみたら、年齢を重ねていくと自分の考え方が凝り固まっていくというか、これがあたりまえと考えてしまうことが増えるので、人と話したり、本を読んだりして新たな視点を得るようにしています」
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——どんどん自分の輪郭が拡張していく感じがありますね。

「会話すると自分が考えていることの整理にもなって、すごく楽しいし、実際に人が考えていることを知るために思考をめぐらせるのが好きなので、その時間を大事にしてます」

——仕事で大事にしていることは?

「人に喜んでもらうことです。ギャラリーがあるのは都心からは離れている場所なので、わざわざ来てもらったことへの感謝もあるし、みんなに『ここに来てよかった』とか、展示した作家さんに『ここで展示してよかったな』と思ってもらえることが嬉しいし、喜びでもあります。そのために心がけているのが、常に笑顔(笑)。自分の表情が硬かったり、ムスッとしていたら相手が心を開きにくいし、緊張もすると思うので、笑顔は常に意識しています」
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——装いでの「きほん」ってなんですか?

「着心地のよさですね。だから、素材はちゃんと見て買うようにしています。自分が身につけるものを疎かにしてしまうと、その感覚っていろいろなものに表れてしまうと思うんです。雑になってしまうというか。自分を大切にするということにすごく気をつけています」

——ものを選ぶ軸になりそうですね。

「おしゃれをすることも好きだから、新しいものをいろいろ身につけたいのですが、季節ごとにいつでも買い足せる定番——無印さんのタートルネックとかは毎年買っています——がひとつあると、新しいものを取り入れやすくなります。あとは、その季節でしか着られない素材のものを身につけることを意識しています」
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