冬の手しごと キットでつくる、わが家の味噌

東西南北津々浦々、その風土から生まれた食品と
暮らしに育まれた日用品を紹介・販売いたします。
今月のおすすめは、「三七味噌」の手作り味噌セット。
福井県産の大豆と、お米を使用しています。
はじめてでも自宅ですぐに味噌づくりが出来ます。
おいしさの秘密は「寒仕込み(かんじこみ)」にある
といわれる味噌づくりに、この冬挑戦してみませんか。

手づくり味噌を味わう

日々の食卓に欠かせない味噌汁。そして味噌汁づくりになくてはならないのが「味噌」です。
その味わいは家庭によって、また地域によっても大きく異なります。

味噌をすくう様子

寒い時期こそ、味噌づくり

一年中仕込むことができる「味噌」ですが、
1~3月の寒い冬に仕込む「寒仕込み」のものがおいしいといわれています。
それは、気温の低い時期は雑菌が繁殖しづらいため、雑菌が少ない状態で味噌を仕込むことができるから。

また、低温でゆっくり時間をかけて発酵・熟成させることで、味噌独特の旨みが出やすくなるからだといいます。

味噌を仕込む様子
子どもが保護者と一緒に味噌を仕込む様子

試してみよう、手前味噌の味

謙遜しながらも自分のことや自分に関係のあることを褒めるときに使う、「手前味噌ながら…」というフレーズ。かつて味噌は買うものではなく、各家庭で仕込むものでした。それぞれが趣向を凝らしてつくった、こだわりの味噌(手前味噌)の味を自慢しあっていたことから生じた言葉です。
同じ材料とつくり方で仕込んでも、時期や環境、つくる人によって千差万別な味に仕上がるのが「手前味噌」。
あなただけのオリジナル味噌をこの冬仕込んで、ぜひ味わってみましょう。

手作り味噌キット

味噌づくりの文化を
福井から
発信する「三七味噌」

今回ご紹介するのは、福井県福井市で「味噌づくりの文化を広めたい」と新規創業した「三七味噌」。菌を育てておいしい味噌ができた時の感動を多くの人に知ってもらいたいという思いで、製麹時の温度37℃から「三七味噌」と命名しました。代々続く蔵が一般的な味噌の世界で、新規参入するのはとても珍しいことです。

鹿児島県生まれだという三七味噌の片山裕一さん。社会人になって愛知県で過ごし、その後縁があって福井県に移住し、味噌蔵で4年ほど働いていました。「若い層や県外の人にも福井の味噌の魅力を伝えたい」と、ワークショップをメインにした味噌屋として独立しました。

三七味噌の片山裕一さんが味噌を作る様子

福井の味噌は米麹をたっぷり使った麹歩合の高い味噌が特徴で、京都に近いことから京都の影響を受けた甘みの強い味噌が好まれる傾向にあるといいます。
「味噌は大豆、麹、塩と材料もシンプルで作業も単純。だけど、つくる人や発酵させる環境によって仕上がりが異なります。それが面白いですよね。つくっている時と食べる時の2回楽しみがあるのも、味噌の魅力だと思っています」と片山さんは話します。

三七味噌 はじめての手作り味噌セットの容器で発酵している様子

三七味噌の手作り味噌セットで、
味噌仕込みをはじめてみませんか?

味噌のイメージ

知れば知るほどおもしろい、
味噌の世界

味噌は大豆・麹・塩というシンプルな原料からつくられます。その種類はとても多く、全国各地の味噌の商品数は正確に把握されていないほど。分類方法もさまざまありますが、麹の種類(米麹・麦麹・豆麹)や味わい(甘い・辛い)、色味(白味噌・淡色味噌・赤味噌)によって分類されることが多いようです。

また、地域性が大きく現れるのも味噌のおもしろいところ。日本全体の約8割が原料に米麹を使った「米味噌」を使用していますが、東海地方では米麹の代わりに豆麹を使った「豆味噌」が主流、九州地方を中心に米麹の代わりに麦麹を使った「麦味噌」が好まれるなど、地域によって味噌の定番に違いが見られます。

味噌の地域性は歴史や風土によって生まれたもので、知れば知るほど奥深い世界です。各地の味噌も楽しんでみませんか。

諸国良品の味噌