暮らしのQ&A
一呼吸と、一杯。心がほぐれる、コーヒーとの時間

2026/06/17
自分好みの味に出会うには、まずは「焙煎」を知る

コーヒーに関するお話を伺ったのは、無印良品のコーヒー商品の開発担当の田中さん。
「エチオピアやブラジルなど“産地”から入ると覚える情報量も多く、選ぶのが少し大変かもしれません。まずは“焙煎”(生豆を炒る加熱作業の度合い)から入ると良いと思います。
“浅煎り”はフルーティーで軽やかな酸味が際立ち、長い“深煎り”ほど苦味やコク深さがしっかり感じられます。“中煎り”はその間です。じゃあ、自分にはどの“焙煎”が合うのだろう、となるかと思いますが、あまり考えすぎずに『今の自分の気分やこれから飲むシーン』を浮かべてみると良い思います。
例えば、朝食とともに、一日のはじまりを迎えるとき。仕事の合間に、ひと息つきたいとき。午後のおやつと一緒に、ゆっくり味わいたいとき、など。
それでも、選ぶのが難しい。悩んでしまうときは、酸味も苦味も強すぎない『迷ったらこれ』の安心感がある 『中煎り(ミディアムテイスト)』からスタートするのがおすすめです。
無印良品の豆でも、このミディアムがど真ん中の基準になります。これを基準点にして、『もっとすっきりがいいから次は浅煎りへ』、『もっとコクがほしいから深煎りへ』と自分好みの焙煎や味の輪郭が見えてくると思います」(田中さん。以下同様)
特別な道具は不要。おうちドリップを美味しくするコツ

もし、時間のある日はドリップで淹れるのもいい。目の前の作業や雑事から離れて、お湯を沸かし、ゆったりと注ぐ。そうしているうちに、いつしか霧が晴れるように心や気持ちが整うことがある。抽出される香りや、少しずつ落ちていくコーヒーを眺める時間も楽しみのひとつです。
「ドリップを美味しく味わうために、高価な道具を揃える必要はありません。すぐ実践できる簡単なポイントを2つお教えします。 例えば、中煎りのドリップだったら1つ目は『お湯の温度』です。
沸騰したてのお湯は避けて、少し冷めた85℃前後のお湯で淹れてみてください。
2つ目は『蒸らし」です。1回目のドリップはお湯をかけて20~30秒蒸らすのがおすすめです。コーヒーには多くの二酸化炭素が含まれているので、そのガスを抜くことで、その後の抽出のムラがなくなり、味わいが良くなります。
補足として、お湯の量を一定にすることもポイント。お湯の量が安定すると、毎回味わいのばらつきを抑えやすくなります」
常温か、冷蔵か、それとも冷凍? コーヒーをおいしく長持ちさせる保存法
「結論から言うと、“使い切るまでの時間”で保存場所を分けること。コーヒーは焙煎した時から少しずつ風味が変化していくもの。さらに粉の状態になると空気に触れる面積が増え、香りや味わいも変化しやすい。
保存するときに気を付けたいのは、酸素・水分・湿気・光・高温。 これらをできるだけ避けることが、おいしさを保つための基本です。
2週間から1か月ほどで飲み切るのであれば、しっかり密閉して冷暗所へ。日光の当たらない戸棚などで十分。
一方で、長期間保存したい場合や、気温の高い夏場は冷蔵庫や冷凍庫を活用するのもひとつの方法。ただし、コーヒーは周囲のにおいを吸収しやすいため、チャック付き保存袋などに入れて密閉することも配慮するといいです。
また、保存容器にも少し気を配りたいところ。光を遮るアルミ製の袋や、密閉性の高いキャニスターはコーヒーの保存に向いています。反対に、透明なガラス容器は光を通しやすく、置き場所によっては風味の変化を早めてしまうこともあるのでおすすめはしません。
ちょっとした工夫ではあるものの、適切に保管することでコーヒーの香りや味わいは保ちやすくなります。お気に入りの一杯を最後までおいしく楽しむためにも、保存方法にも目を向けてみてください」
まとめ
あわただしい毎日の中で、自分のために一呼吸おいて、一杯を丁寧に注ぐ。その一連の過程や時間そのものが、自分自身をフラットに戻してくれる。あまり構えず、まずはできることから気軽にコーヒーの時間を試してみましょう。また、無印良品では、コーヒー豆やドリップコーヒーに加え、コーヒーゼリーやコーヒープリン、カフェインレスコーヒーなども取り揃えています。
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