無印良品の活動
無印良品の回収に出した服やプラスチック収納は、どこにいく?

2025/06/05
前編で家の断捨離とともに、服や収納用品を無印良品のお店にある回収ステーションに持ってきたスタッフのBさん。循環推進部の永戸さんに回収された製品はどこに行くのか、そして無印良品はなぜこうした回収、リユース、リサイクルに取り組んでいるのか、それらを通じて何を目指しているのか、聞いてみました。
(取材・熊坂麻美 撮影・幸喜ひかり)
どんなに小さいものも捨てないで。プラスチック収納用品
無印良品は、2023年2月にポリプロピレン製の収納用品の回収を始めました。それから約3年、回収に持ってきてくれる人の数は少しずつ増え続けています。

今回、無印良品 グランツリー武蔵小杉 の回収ステーションに服や収納用品を持ち込んだスタッフBさんが、循環推進部の永戸さんにたずねました。
お客さまの声を商品企画・販促に生かすための商品レビューの分析を担当している。夫とこども2人の4人家族。今回の企画で、家の断捨離とともに、服や収納用品を無印良品のお店の回収に挑戦。
Bさん プラスチック収納などが回収されたあと、どこに、どんなかたちでリサイクルされていくのか、実はわかっていなくて……。
永戸さん まず回収されたプラスチック製品は商品センターに集められ、過度な汚れや塗装がないか、無印良品の製品以外のものが入っていないかなどを確認し、リサイクルできるものを仕分けます。

永戸さん そのあとリサイクル工場に運び、機械で細かく粉砕してから熱をかけて溶かし、さまざまな製品に使用しやすくするために小さな粒状のペレットというものに成形し、再資源化します。
2025年5月14日には、回収した製品を再資源化した原料を一部使用した半透明の『ポリプロピレン スタンドファイルボックス』を販売し始めました。

永戸さん 無印良品には、半透明のポリプロピレン製品がたくさんあるので、回収品がもっとたくさん集まれば、スタンドファイルボックス以外の製品にも再生原料を使うことができます。
半透明のポリプロピレン製品なら、メイクボックスやペン立て、メガネケースも回収対象なので、使わなくなったものはぜひ店舗の回収ステーションに持ってきていただきたいです。

※プラスチック収納ケースは、一部の小型店では回収を行っておりません
Bさん 今日、スキンケアPETボトルもいくつか持ってきました。回収対象の商品が増えたとか。
永戸さん はい。2025年6月より無印良品で販売している『化粧水』『乳液』『導入化粧液』などのスキンケアPETボトル、『PET詰め替えボトル』『自分で詰める水のボトル』に加えて『ヘアケア』『ボディケア』『ルームスプレー』全シリーズのPETボトルも対象になりました。

永戸さん また、無印良品で販売している羽毛ふとん全般(ポリエステルわたふとん、ダウンジャケットは対象外)の回収が2024年12月から開始し、ふとんの中の羽毛を取り出して洗浄してからリサイクルし、今後販売予定の羽毛ふとんの素材として再利用します。
さらに『体にフィットするソファ』の回収も2025年3月からはじまっています。
服は洗いなおし、染めなおして、再び別の方の手に
無印良品が自社の服を回収し、リサイクルする取り組みを始めたのは、2010年のこと。まだ十分に着られるきれいな服が多く集まったため、リユース品として販売する衣服リユースの取り組みが2015年からはじまっています。
Bさん 回収された洋服が、再びリユース品として商品になるまでの流れを教えてください。
永戸さん 現在無印良品の衣服リユースは、“染めなおした服”、“洗いなおした服”、“つながる服”という主に3つの商品ラインナップで展開しています。
全国の無印良品の店舗で衣服を回収して、店舗スタッフが一枚ずつ、状態や素材をチェックして仕分けをして、お取引先さまでの加工を経て、“染めなおした服”、“洗いなおした服”、“つながる服”になります。
そのままでも着られるものは丁寧に洗い、手を加えれば着られる服は染めたり、つなげたりすることで再び着られるように手を加えています。
Bさん お店のスタッフがまず仕分けをするんですね!? 大変だし、ありがたいですね。
永戸さん そうなんです。1点1点、自社スタッフの目と手でしっかり確認して仕分けをしています。仕分けをしていると、数十年前に販売されたようなものがあったり、長く大切に着てくださったんだなとわかるようなものがあったりします。
お取引先さまのご協力もいただき、1点1点がまた服として大切に着ていただけるように、丁寧に商品にしています。
Bさん 衣料品の回収は、取り組んでいるところも増えましたが、“その先”が少し見えにくい気がしていました。
その点で「無印良品の衣服リユース商品は、お客さまがお持ちになった洋服に一つひとつ手をかけることで、再び売場に並び、別の方につながっていくんだ」と、ちゃんと出口がイメージでき、愛着を持って着たものも、状態のいいものも、手放しやすくなりますよね。





資源を無駄にしない。循環担当者が描く未来
Bさん プラスチック製品、服、羽毛ふとん……。着々と回収の対象品が増えていっていますね。しかも、リユースやリサイクルにつなげられていることがわかったので、これからも協力しますよ!
永戸さん ぜひお願いします。さっきBさんが「回収した服の出口がイメージできる」と言っていたけど、実際のところ、回収と循環の取り組みをこれだけ本気でやっているのは珍しいと、他社の方から驚かれることもあります。
でも僕らとしては、まだスタート地点に立ったばかりというか、今後はもっと回収できる製品を増やしていけるようになったらなと。
Bさん え!これからもっと回収対象品が増えるんですか?
永戸さん もちろんそれは簡単なことではないですが、一つひとつ検討を進めています。究極の理想は“無印良品で買ったものは、ゴミにならない”、“無印良品が資源を循環させるからこそ地球への環境負荷が低く、かつ、お財布にもやさしい商品を提供できる”。
そんな未来を思い描いて、これからも一歩一歩着実に循環に取り組んでいきます。




