ゆらぎに寄り添う。養生日和
暑さにバテた体を軽くする、夏土用の過ごし方

2026/07/17
取材と文・高浦彩加 撮影・藤井由依
良品計画 食品部商品開発 お茶担当。総合商社に新卒入社し、過労とストレスで身体を壊したのを機に漢方と出合い、体系的に学ぶため、薬学部に再入学。生薬研究室で薬草を栽培しながら研究に励み、漢方や薬草をもっと世の中に広めたいという思いから、現職に至る。
漢方で考える夏土用の過ごし方
暑さの厳しさがピークを迎える7月下旬〜8月。うだるような暑さで、食欲が落ちたり、体がだるくなったり、疲れが抜けないと感じる人が増えているかもしれません。そんなタイミングに訪れるのが「夏土用」。
「立春・立夏・立秋・立冬の直前約18日間である季節の変わり目を『土用』と呼び※、2026年の『夏土用』は7月20日(月)から8月6日(木)。この時期は体調を崩しやすく、漢方の養生法では、胃腸のケアがすすめられます(詳しくはこちらの記事)」と話すのは、漢方生薬ソムリエの織田枝里子さん。
※梅雨の時季や、夏の終わりから秋にかけての長夏(ちょうか)の時季に該当するなど、諸説あります。
冷たいものをとる機会が増えがちな夏は、知らず知らずのうちに胃腸へ負担がかかりやすい季節。
「『土用』のケアの基本は、『胃腸を冷やさない』『消化に良いものを食べる』。なので、夏土用も、まだまだ暑い日が続きますが、疲れた胃腸をいたわり、秋に向けて体を立て直す期間として過ごしましょう」
「夏土用」といえば、うなぎを思い浮かべる人が多いかもしれません。確かに、栄養価が高く、スタミナ増強に役立つ食べものではありますが、夏バテを感じている人にとっては、脂質が多いため、かえって負担になることも。
食欲低下や夏バテを感じる場合は、胃腸を休めることを優先するのが良いでしょう」
夏野菜をスープで。うるおして、あたためる食養生のコツ
「土用」の基本のケアに加え、「夏土用」の食事で意識したいのは“うるおす”こと。
「胃腸を立て直すという観点では、定番のおかゆはもちろん◎ ただ、夏は汗によって水分が失われやすいので、うるおいを補いたい。そんなときに重宝するのが、ネバネバ食材や夏野菜です。

おくらや山芋をはじめとしたネバネバ食材はうるおいを補いながら、胃腸の働きを助ける。一方、夏野菜は水分とミネラルを補うことができ、体にこもった熱を利尿作用とともに外へ逃がす『清熱作用』が期待できます。ただ、生野菜は胃腸に負担がかかりやすいので、あたためて食べるのがおすすめ。
特に、トマトやおくらと相性が良いスープ料理は、食欲がないときでも食べやすく、胃腸をあたため、うるおいも補えるため、『夏土用』の食養生にぴったりですよ」

暑い季節は、つい冷たいものに手が伸びがちですが、旬の食べものを上手にとり入れながら、胃腸へのやさしさを意識して、ながく、厳しい夏の暑さにもバテない体へと整えましょう。
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