暮らしのQ&A
気温別に解説・秋冬の失敗しない「インナーの選び方」

2026/10/09
(取材・文/草野舞友 撮影/吉田塩)
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株式会社ウェザーニューズに2006年に入社。スマートフォンやウェブサイト向けのお天気サイトやアプリの運営・企画を行う。現在は、天気と体感の予報から朝晩と昼間の寒暖差に対応した最適な服装を提案する人気サイト・アプリ「服装予報」を担当。10日先までの最適な服装や、世界天気では世界各国の服装予報がチェックできます。
寒暖差が大きい時期こそ、インナーで調整を

季節の変わり目は寒暖差が大きく、洋服選びに悩みがち。特に10月から11月にかけては、1年の中でも寒暖差が大きい時期なのだという畠山さん。
「冬でも朝晩と日中の寒暖差はありますが、コートで調整ができます。一方秋は半袖で過ごせる日もあれば、厚手の羽織りが必要な日もあり、服装の幅が大きい時期。急に寒くなったけどまだ冬物を着るには早いな……というときなどは、インナーで調整するのがおすすめです。衣替えがまだでも、インナーだけ出しておくと安心ですね」
インナーを活用することで、洋服選びの幅がぐっと広がると話す畠山さん。では、秋冬用インナーが必要なのは、気温が何度くらいになる時期でしょうか。
「16℃前後になると、カーディガンの下に長袖Tシャツを着るくらいがちょうどよくなります。今は薄手で機能的なインナーが増えているので、トップスを厚手にしたくなければ、インナーで調整すればOK。真冬でも、厚手のセーターを着込まずに過ごせます。ただし、羽織りと違って『暑くなったら脱ぐ』が難しいのがインナー。選ぶ際は、吸放湿性が高くて蒸れにくい『綿』などの自然素材を選ぶと安心です」
10~2月における気温の傾向
「気象庁の予報によると、2026年10~12月は全国的に平年より気温が高くなる見込みです。また、エルニーニョ現象は冬にかけて続くと予測されており、2027年2月までは暖冬傾向になるとみられています」
【10月】
朝晩と日中の気温の変化が9月より大きくなり、西日本や東日本の最高気温の平年値は22℃前後、最低気温は15℃前後。日中は西日本で最高気温が30℃、東京で25℃近い日も多く、脱ぎ着しやすい薄手のアウターが活躍します。北海道の最低気温は10℃を下回る日が多く、コートが必要に。
【11月】
朝晩の冷え込みが強くなり、気温のアップダウンも大きい時期です。最高気温は全国的に約8℃~18℃で、日中でも肌寒さを感じる日が増え、徐々に機能性インナーやコートの出番。札幌は、最低気温が1℃まで下がります。
【12月】
東京、名古屋、大阪、福岡でも、最低気温は5℃前後、最高気温も12℃前後。寒気の強さが強弱を繰り返すので、あたたかい日がある一方、急に寒波が来て真冬のような寒さになることも。
【1月】
札幌では、昼間も氷点下の日が多くなります。東京、名古屋、大阪、福岡でも、朝晩は1℃前後、日中は10℃を下回る日がほとんど。ただし不意にあたたかくなる日もあり(20℃を超えたことも)、屋外と室内の気温差も大きい時期なので注意が必要。
【2月】
上旬は「寒の内」と呼ばれる1年でもっとも寒い時期ですが、徐々に春らしくなってきます。東京、名古屋、大阪、福岡の最高気温は、10℃を超えるくらい。日差しがあっても風が冷たく、厳しい寒さです。
[素材別]インナーの特長
インナーの素材によって、メリットやデメリットがあります。自分に合ったものをいくつか持ち、気温やシーンによって使い分けるのがおすすめです。
【コットン(綿)】

自然素材ならではのやさしい肌触りで、肌が敏感な人にもおすすめ。吸水性や通気性にすぐれ、湿度が高い日や軽い運動をするときも快適。ウールのセーターの下に着用しても、静電気が起こりにくい。
【ウール】
調湿性や断熱性が高く、汗冷えもしにくい。あたたかい空気を含むため保温性が高く、寒い日の外出や屋外で過ごす時間が長い日もおすすめ。防臭性も高く、汗をかく日にも◎。
【シルク】
薄くて軽い素材ながらも丈夫で、伸縮性にもすぐれています。保温性や余分な湿気を逃がす吸放湿性も高いのが特長。アミノ酸を含むなめらかな肌触りで、肌への刺激が少ない。
【ポリエステル】
石油を原料とする化学繊維で、機能性インナーや発熱系インナーに使用されることが多い。速乾性が高く、洗濯しやすい点も◎。ただし、静電気は起きやすい。
【レーヨン】
木材パルプを原料とする再生繊維。吸水性や吸湿性にすぐれ、汗をかいても蒸れにくい。水に濡れると強度が低下しやすく、洗濯をする際には注意が必要。
【アクリル】
石油を原料とする化学繊維で、ウールに似た風合い。軽くてあたたかいので、寒い時期の防寒対策に。ただし吸湿性はあまりなく、静電気が起きやすい。
気温別・インナーと服装の選び方

「日中に活動する場合は、『最高気温』を目安にします。朝晩の寒暖差が大きい日は『最低気温』もチェックし、プラスオンできる服を持って出かけると安心です。また、風が強いと体感温度が下がり、日差しが強かったり湿度が高い(70%以上)と、体感温度が上がります。この点も考慮して、インナーや服装を選びましょう」
【気温15~19℃】肌寒く、薄手のインナーが活躍
20℃を下回ると、肌寒さを感じます。カーディガンなどの羽織りが必要な気候で、薄手のインナーが活躍する時期。汗をかいても蒸れにくい素材のものが安心です。重ね着しておしゃれが楽しめるベストや薄手のセーター、スウェットも活躍。着用する服のあたたかさに合わせて、インナーで調整しましょう。
【気温10~14℃】寒さを感じる日は、機能性インナーを
本格的な寒さを感じる気温。ひんやり感じる日は、長袖の機能性インナーを取り入れるとよいでしょう。セーターが活躍する時期で、15℃を下回る頃に厚手のものがちょうどよくなります。上着が必要になる目安は、14℃以下。トレンチコートやブルゾンなど、厚手すぎないアウターで季節感のあるコーディネートが楽しめます。
【気温5~9℃】厚手のインナーが◎。首元や足首の冷え対策も
空気が冷たくなり、気温は冬本番に。厚手の冬用コートの出番で、インナーも保温性の高いものが活躍。首元の開きが少ないデザインを選ぶと、あたたかく過ごせます。空気が乾燥すると静電気が発生しやすくなるため、気になる人は帯電しにくい綿素材のインナーがおすすめです。
防寒のポイントは首元や足首を冷やさないこと。タートルネックやマフラー、厚手のソックス、レッグウォーマー、ブーツなどを取り入れて、しっかり寒さ対策をしましょう。
【気温5℃未満】レギンスなども取り入れ、最大限の防寒対策を
日差しがある日中でも寒さを感じ、朝晩の冷え込みは一層激しくなります。保温性が高いウールのインナーやレギンス、裏起毛のアイテム、インナーダウンなどを必要に応じて取り入れ、しっかり防寒しましょう。アウターはダウンジャケットやウールのロングコートといった厚手のものを選び、マフラーや手袋も必須です。
また5℃を下回ると、地域によっては雪が降ることも。足元からの冷えが強くなるので、保温性の高い靴下の着用がおすすめです。
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