無印良品の活動
誰にとっても身近なものだから。タオル回収を通して無印良品が目指すこと

2026/05/26
(撮影 表萌々花 取材・文 編集部)
※リサイクルを目的とした回収。2026年5月29日以前にも、ウエスへの活用を目的とした繊維製品回収は一部店舗で行っていました。
綿まで戻して、糸として蘇らせる
—— タオルは誰にとっても身近な日用品。買い替え頻度も比較的高いので、回収に参加しやすいと感じる方は多いのではないでしょうか。
担当者 はい。無印良品 でもファブリック(寝具やカーテン、クッションといった布製の生活雑貨)の商品のうち、タオルが約30%を占め、年間の販売数がかなり多いアイテムというのもあり、「タオルを回収して資源として循環させる」という構想は2年ほど前から描いていました。

担当者 実際に、国内の工場でタオルを反毛(※)する計画も動き出してはいたのですが、コスト面での折り合いがつかず、なかなか実現にいたらず……。
※反毛:不要になった繊維製品を専用の機械でバラし、再び綿繊維の状態に戻すこと。そんな中で、試行錯誤してたどり着いたのが、タイにある工場で反毛し、再生糸をつくる方法です。

もちろん、国外への輸送で、かえって環境負荷が大きくなってしまっては元も子もないので、環境負荷や輸送効率についても検証を重ねました。その結果、国内の工場で再生糸をつくる場合と大きく差がないことを確認できたため、今回の取り組みが実現しました。
—— 回収したタオルが新たな商品に生まれ変わるまでの過程について詳しく教えてください。
担当者 まずは選別を行い、 無印良品 のタオルだけを仕分けします。もちろん、これにはちゃんと理由が。無印良品のタオルは綿100%(※2026年5月29日現在)ですが、他社の商品にはポリエステルなど、他の繊維が混ざっていたり、綿以外の繊維だけでつくられているタオルもあります。
無印良品 のタオルだけに絞ることで、綿100%ということを担保し、安定した品質で再生できるようにしているんです。

担当者 仕分けしたあとは、タイの工場で、前述のとおり、綿の状態までほぐし、新たな綿と混ぜ合わせながら再生糸へと生まれ変わります。
—— 反毛した再生綿だけで糸をつくることは難しいのでしょうか?
担当者 はい。再生綿は、繊維の長さも新しい綿に比べて短く、再生綿だけでつくると強度が足りないうえ、毛羽立ちやすくなってしまうのです。
これまでも 無印良品 では、製造工程で発生する端切れなどを使い、再生糸を使ったものづくりをしてきて、再生綿が全体の30%程度であれば、品質を保って糸をつくれることがわかっています。今回も、これまでの経験から蓄積したノウハウを生かしました。


無印良品のタオルが再び、無印良品の商品に
—— 回収したタオルでできた再生糸は、どんな商品に使われるのですか?
担当者 回収量によるのですが、現段階では無印良品 のバスマットとして生まれ変わる予定です。
一般的にタオルやバスマットといった布製品は、ふんわりとしたやわらかさや吸水性をつくる表面のパイル糸と、その土台の部分をつくる地糸からできていて、今回の再生糸は、地糸の一部に使う想定をしています。
—— 回収の取り組みが広がることで、生まれ変わる商品の幅も広がる可能性があるのでしょうか?
担当者 まずは取り組みをはじめてみないと、正直、何とも言えない部分ですが、プラスチックの再生材を使用した商品は年々、増えていて、タオルに関しても、多くの方にご参加いただくことで、選択肢を広げていけたらと思っています。
回収店舗と店舗への持ち込みの流れ
—— タオルの回収の対象店舗について教えてください。
担当者 衣料品、PETボトル回収を行う全店舗(一部空港内店舗等除く。回収店舗の詳細はこちら)で回収を行います。対象は前述のとおり、無印良品 の綿100%のタオルで、ターバンやバスマットなどの商品は対象外です。

担当者 タオルをお店に持ってきていただいたら、まずはスタッフに声をかけてください。
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※1日1回まで

担当者 その後、スタッフが回収ボックスの場所をお伝えするので、回収ステーションのタオルのボックスに入れてください。

担当者 タオルは、多くの人の暮らしに欠かせない存在。だからこそ、資源循環の取り組みに参加したことがない方にとって、“最初の一歩”の後押しになったら、と考えています。
特別なことではなく、あくまでも日常の一部に、資源循環活動がある。そんなライフスタイルが広がるきっかけになったらうれしいです。

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