ゆらぎに寄り添う。養生日和
お腹のハリや便秘に。冬の腸内環境を整えるセルフケア

2026/02/10
取材と文・高浦彩加 撮影・藤井由依
20代の頃、心身の不調から回復する過程でアーユルヴェーダに出合い、国内のクリニックで学びながら自宅での実践をスタート。その後、より深く本質を理解したいとの思いからインドへ渡る。2013年以降は、米国クリパルセンターのアーユルヴェーダ学部にて、継続的に学びを深めている。米国NAMA認定アーユルヴェーダヘルスカウンセラー資格のほか、米国クリパルセンター公認ヨガ教師など多数のヨガ資格も取得。
インド・スリランカ発祥の約5000年の歴史をもつ伝統医学で、食事や呼吸法、マッサージ、ハーブやスパイスなどを用いながら、心と体の健康を維持・増進し、病気を予防することを目指す。アーユルヴェーダでは、人間を含め、自然界のすべてのものが「ヴァータ」「ピッタ」「カパ」という3つのエネルギー(=ドーシャ)から成ると考える。3つのバランスによって一人ひとりの体質が決まり、季節やライフステージによってもそのバランスが変化する。



健康のバロメーター。冬こそケアしたい腸内環境
冷えと乾燥が深まる冬は、アーユルヴェーダでは、『冷』、『乾』、『軽』、『動』といった質を持つ風のエネルギー『ヴァータ』が過剰になりやすい季節とされています。そんな冬に悪化しやすい不調の一つが便秘。
「空気の乾燥や、寒さによる運動不足などさまざまな要因がありますが、そもそもアーユルヴェーダでは、大腸は『ヴァータ』の影響を強く受ける臓器とされていて、冬は大腸の調子が乱れやすい季節なんです」と三浦まきこさん。
「アーユルヴェーダでは、1日1回以上排便がないと便秘と考え、排泄がスムーズに行われていることを健康の目安のひとつとしています。便秘の自覚がない方も意外と多いので、数日に1回しか排便がない方は、まずは自覚を持って、改善を目指しましょう」。
あたたかく、消化にやさしいものをたっぷりと
食べたものが、便をつくる。そう考えると、便秘ケアは特別なことではなく、日々の食事をちょっと変えるだけで実は十分。
「水分を含み、消化にやさしいあたたかい料理を積極的に選びつつ、一日の中で最も消化力が高いお昼にしっかりと十分な量の食事をとるように意識してください。その代わり夕飯は軽めにして、三食で量のバランスを調整すると体が軽くなるのを感じられるはず。

忙しいと、ついついおにぎりやパンをながら食べで済ませてしまったり、野菜もコンビニのサラダを食べているという方も多いかもしれませんが、スープをつくり置きしてスープジャーで持参したり、具だくさんのレトルトのスープなどを活用して、お昼に汁ものをプラスして、量も満足度もアップさせてみてください」
白湯+スパイスで、おいしく便秘ケア
もっと手軽にできる改善策がこまめな水分補給です。
「白湯やノンカフェインのあたたかいお茶を水筒にいれて持ち歩き、最低1時間に1回は水分補給を心がけるだけで便秘が解消するケースが多いです」と三浦さん。
食後はついつい、眠気覚ましのコーヒーが恋しくなりますが「特に14時〜18時は多めに水分をとりたい時間帯」なんだそう。
「アーユルヴェーダでは一日の中でも優勢になる『ドーシャ(記事上部参照)』が時間帯によって変化するといわれていて、14時〜18時は『ヴァータ』の時間。『乾』の質が高まるので、カフェインをはじめ水分を排出する要素は避けるのがベターです」。
それでも便秘が改善しない場合に三浦さんがおすすめするのが、白湯にクミンシード、コリアンダーシード、フェンネルシード(いずれも粉末ではなく種のもの)を同量いれた『CCFティー』。
「まずは白湯200〜300mLにティースプーン1/2程度の量をそれぞれ入れ、効果が感じられなければ量を増やしたり、スパイスを入れて煮出してみてください。飲みやすく、続けやすい味なのもポイントです。
あと、やっぱり運動不足は大腸の動きを悪くするので、食後は眠気覚ましついでに100歩だけでも歩いたり、極力階段を使うなど日常の中で足腰を使うことを意識してください。

可能なら、股関節にアプローチできるようなヨガやストレッチ、腹式呼吸も取り入れるとお腹があたたまり、大腸を刺激できるので効果的です」
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